こんにちは、東京日本橋にある鍼灸治療室クリスタ 院長のかとうようこです。
「寒いときやじめじめした時期になると、下痢になりやすくて困る」
「塩灸っていうお灸がお腹の不調にいいって聞くけど、どんなもの?」
この記事を読んでいるあなたは、そんなお悩みや疑問をもっているのではないでしょうか。
「塩灸」とは、からだのツボにあたためた塩をおくお灸法で、下痢や胃腸の不調、生理痛などに効果が期待できるものです。
具体的には、以下のような症状に有効とされます。
・寒さからの腹痛や下痢
・梅雨どきの湿度による下痢
・胃弱
・細菌やウイルス性の胃腸炎
・生理痛や生理不順 など
鍼灸院で行っているところもありますが、実は自宅でも簡単にできるので、セルフケアとして以前からおすすめしています。
そこでこの記事では、塩灸の効能とやり方について、くわしく説明していきましょう。
◎塩灸とは
◎塩灸の効能
◎【動画】塩灸のつくり方・やり方
◎塩灸の注意点
これを読めば、誰でも今すぐ塩灸ができるようになります。
下痢や胃弱などに悩んでいるあなたが、塩灸で健康で快適な毎日を過ごせますように、願っています!
【目次】
「塩灸(しおきゅう)」とは、その名の通り、塩を使うお灸の方法です。
自宅で簡単にできる東洋医学のセルフケアとして、わたしもこのコラムや治療室のブログなどでおすすめしてきました。
今回は、その効能とやり方について、わかりやすくくわしく説明します。
1.塩灸とは

「塩灸(しおきゅう)」とは、お灸の一種で、からだのツボにあたためた塩をおく方法です。
主におへその部分にすえることが多いですが、あたためることで効果が得られるので、ほかのツボに行うこともあります。
一般的にお灸というと、もぐさをからだのツボにおいて火をつける方法をイメージする人が多いでしょう。
それに対して塩灸は、以下のように行います。
1)塩を煎ってあたため、紙などを敷いておへそにのせる
2)おへその上に紙を敷き、塩、もぐさの順に盛り、もぐさに火をつけてあたためる
3)竹などの器の中に塩を入れてもぐさを盛り、おへそにのせてもぐさに火をつけてあたためる など
いずれも肌に直接お灸をすえるのではなく、間に紙や布、器などを介在させるため「間接灸(無痕灸)」と呼ばれます。
強い刺激ではなく、じんわりあたためるので、「お灸は熱そうで怖い」「やったことがないので不安」という人でも、試しやすいでしょう。
ちなみに、お灸の種類については以下の記事でくわしく説明していますので、興味がある方はそちらも読んでみてください。
関連記事:【動画・写真あり】お灸とはどんなもの?主な8つの種類をわかりやすく説明
2.塩灸の効能

塩灸は、前述したように主におへそをあたためるものです。
おへそには、「神闕(しんけつ)」と呼ばれる特に重要なツボがあります。
「神闕」は、からだのエネルギーや自律神経をつかさどるとされ、胃腸や婦人科系の不調を整える効果が期待できるツボです。
そのためここに塩灸をすると、以下のような症状に対して改善が期待できます。
・寒さからの腹痛や下痢
・梅雨どきの湿度による下痢
・胃弱
・細菌やウイルス性の胃腸炎
・生理痛や生理不順 など
東洋医学的に言うと、お腹の中に「邪」(=体によくないもの)があるときに、塩灸が邪を払ってからだの不調を整えてくれる、というしくみです。
塩灸が効果を発揮する「邪」には、以下のようなものがあります。
・「寒邪(かんじゃ)」:冷えによる腹痛や下痢などを引き起こす
・「湿邪(しつじゃ)」:湿気で体内の水分代謝が乱れ、むくみやだるさなどを引き起こす など
3.【動画】塩灸のつくり方・やり方

では、実際にどのように塩灸をするのか、くわしく説明しましょう。
1章で、塩灸にはいくつかの方法があると言いましたが、わたしがおすすめするのは、
1)塩を煎ってあたため、紙などを敷いておへそにのせる
という方法です。
そのため、「塩灸のつくり方=塩の煎り方」と、「塩灸のやり方=おへそにお灸する方法」の2ステップにわけて解説します。
3-1.【動画】塩灸のつくり方=塩の煎り方
まず、塩灸をするための塩の煎り方です。
動画も撮ってみましたので、参考にしてください。
【用意するもの】
・塩:1合
→ いちばん安い精製塩が、すぐに熱が入りやすく経済的なのでおすすめ
・キッチンペーパーまたは布製のきんちゃく袋
【つくり方】
1)フライパンに塩を入れ、火にかけてヘラなどで混ぜながら、から煎りする
2)少し焼き色がつくまで煎れば出来上がり

できたら冷めないうちに、次の項目の手順でお灸をしましょう。
3-2.塩灸のやり方=おへそにお灸する方法
1)塩が煎りあがったら、キッチンペーパーの上にすべてのせる
または、布製のきんちゃく袋に入れてもOK
※かなり熱いので、気をつけてください。
2)あお向けに寝て、おへその上に 1)をのせる
熱すぎると感じたら、間にタオルなどをはさむ

リラッ〇マでやってみるとこんな感じです
3)塩灸の位置をときどき動かしながら、おへその周辺を10分ほどあたためる
これだけです。
簡単ですので、誰でも自宅でできるでしょう。
4.塩灸の注意点

ただ、セルフで塩灸をする際には、いくつか注意してほしいことがあります。
それは以下です。
・一度使った塩は、毎回捨てる
塩1合となると、けっこうな量なので、「もったいない、使いまわしたい」と考えるかもしれません。
物理的には、使いまわすことができますが、わたしは毎回捨てて、新しいものを使うのをおすすめします。
というのも、一度使った塩は、からだの「邪(湿気などのよくないもの)」を吸い取っています。
盛り塩が湿気たら取り換えるように、塩灸も使いまわさないほうが安心なのです。
・熱すぎると感じたら無理をしない
煎りたての塩は、かなり熱くなっています。
おへそのあたりは皮膚が柔らかいので、人によってはやけどしそうに感じるかもしれません。
そんな場合は、無理しないでください。
間にはさむキッチンペーパーの枚数を増やしたり、タオルをはさんだりしてもOKです。
「効果が薄くなるかも」などと考えてがまんする必要はありません。
塩灸は強い刺激をあたえるのが目的ではなく、じんわりあたためるものです。
「ちょっと熱くなってきたな」と感じたら、位置をずらすのもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、下痢や胃腸の不調に効果が期待でき、誰でも自宅で簡単にできる「塩灸」をご紹介しました。
ではあらためて、ポイントをまとめましょう。
・「塩灸(しおきゅう)」とは、からだのツボにあたためた塩をおくお灸法
・から煎りした塩を紙にのせ、おへその上にのせてあたためる
・下痢や胃腸の不調、生理痛などに効果が期待できる
胃腸が弱い人、下痢しやすい人、生理痛に悩んでいる人などは、薬に頼るだけでなく、ぜひ東洋医学の力を試してみてください。
