こんにちは、東京日本橋にある鍼灸治療室クリスタ 院長のかとうようこです。
「便秘がちで、いろいろ試しているけど改善しない」
「ほかの人が『効いた』という便秘解消法がぜんぜん効かなくて困っている」
そんなお悩みを抱えている女性は、とても多いですよね。
実は東洋医学的には、便秘の原因は4つのタイプにわけられ、タイプによって対処法が異なります。
「いろいろ対処法を試してもよくならない」というのは、自分のタイプに合わないことをしているのかもしれません。
4つのタイプとは、以下の通りです。
| タイプ | 原因 | 便の特徴 | 対処法 |
| 実熱 | 「気=生命エネルギー」が過剰で、 からだに熱がこもり、 「水」が不足して便が硬くなる | ・色:黒い ・質感: 硬い ・量: 少ない ・におい:きつい | 辛みを控え、 バナナやレタスを食べる |
| 陰虚 | 「水=体内の水分・潤い」が不足して、 腸内の便が硬くなる | ・色:黒っぽい ・質感:コロコロしている ・量:少ない ・におい:ほどほどにくさい | 豆腐など、潤いのある 食材をしっかりとる |
| 気虚 | 「気=生命エネルギー」が不足して、 胃腸のはたらきが悪くなり、便が滞る | ・色:最初(濃い)と最後(薄い)で色が違う ・質感:出始めは硬い、後は柔らかい ・量:普通 ・におい:始め強くて後半は普通 | エネルギーを食材で補い、 運動でからだに巡らせる |
| 陽虚 | 「気虚」の状態に冷えが加わり、 さらに便が硬くなる | ・色:黒い ・質感:硬い、冷え固まってカチカチ ・量:少なめ ・におい:腐った玉ねぎや腐った卵のにおい | まずからだの中から あたため、それから 気虚タイプと同じ対処をする |
自分のタイプを知り、適切な対処法をとることが、便秘解消の近道です。
そこでこの記事では、東洋医学的からみた便秘の原因と解消法について、わかりやすく説明します。
◎東洋医学からみた便秘の原因4つ
◎タイプ別・便秘解消法
最後まで読めば、あなたにぴったりの便秘解消法が見つかるでしょう。
この記事で、あなたが便秘の苦しみから解放されるよう願っています!
【目次】
1.東洋医学からみた便秘の原因4つ

まず、便秘がなぜ起こるのか、その原因を知っておきましょう。
西洋医学では、便秘の原因として食物繊維や水分の不足、運動不足、生理前後のホルモンの乱れなどが挙げられますが、東洋医学では、以下の4つのカテゴリーにわけてとらえています。
・実熱:腸内の便がからだにこもった熱であおられて硬くなる
・陰虚:腸内や体全体の水分(血液も含む)、潤いが少ない
・気虚:パワ―不足で 腸の動きが悪い
・陽虚:内臓が冷えて腸の動きが悪くなる
それぞれ説明します。
1-1.実熱:腸内の便がからだにこもった熱であおられて硬くなる
「実熱(じつねつ)」とは、東洋医学で人のからだを循環して支えていると考えられている「気」「血」「水」のうち、「気=生命エネルギー」が特に過剰になり、からだに熱がこもっている状態を指します。
熱を冷ますために「水」が使われるため、「水」不足にもなりがちです。
そのため腸内の便が、まるで強火で煮詰められたように水分を失って硬くなり、便秘になってしまうのです。
このタイプの人の便には、以下のような特徴があります。
・色:黒い
・質感: 硬い
・量: 少ない
・におい:きつい
また、便秘のほかにも皮膚の炎症・腫れ・赤み、目の充血、イライラしたり怒りっぽくなったりするといった症状が出ます。
1-2.陰虚:腸内や体全体の水分(血液も含む)、潤いが少ない
「陰虚(いんきょ)」は、「気」「血」「水」のうち「水」が足りない状態です。
つまり、西洋医学でいわれるのと同様に、体内の水分、潤いが不足しているために、腸内の便が硬くなり、便秘になるわけです。
この場合の便には、以下のような特徴があります。
・色:黒っぽい
・質感:コロコロしている
・量:少ない
・におい:ほどほどにくさい
症状としては、便秘のほかにものぼせやほてり、皮膚や口内、目などが乾燥しやすくなるといった傾向があります。
1-3.気虚:パワ―不足で 腸の動きが悪い
「気虚(ききょ)」は、「気」「血」「水」のうち「気」が不足している、つまり生命エネルギーが弱っている状態を指します。
このタイプの場合、疲れやすく何ごとにもやる気が出ないといった、いわゆる無気力になりがちです。
また、からだのはたらきも弱ってしまいます。
もちろん胃腸のはたらきも悪くなるため、便が腸内をスムーズに移動せずに滞りがちになり、詰まって便秘になるのです。
便には、以下のような特徴があります。
・色:最初(濃い)と最後(薄い)で色が違う
・質感:出始めは硬い、後は柔らかい
・量:普通
・におい:始め強くて後半は普通
また、便が出ても、いつまでも腸内に残っているような感じがある場合も多いでしょう。
それ以外にも、からだの冷え、胃もたれ、食欲不振、めまい、立ちくらみなどの症状が出がちです。
免疫力も低下するので、風邪や感染症にもかかりやすくなります。
1-4.陽虚:内臓が冷えて腸の動きが悪くなる
「陽虚(ようきょ)」は、からだをあたためて動かすエネルギーである「陽気(ようき)」が足りない状態です。
そのため、冷えによって腸内の便が硬くなり、便秘になります。
このタイプの便は、以下のような特徴です。
・色:黒い
・質感:硬い、冷え固まってカチカチ
・量:少なめ
・におい:腐った玉ねぎや腐った卵のにおい
また、腸にはいつも便が滞在している感じがある人も多いです。
ほかにもからだの冷えや、それによる関節や筋肉などの痛み、むくみ、頻尿、生理不順などの症状も起こりやすいでしょう。
2.タイプ別・便秘解消法

便秘に4つのタイプがあるということは、それを解消する方法もタイプごとに異なるということです。
そこで、タイプ別に解消法をお伝えします。
食べたほうがいい食材、食べないほうがいい食材、おすすめの運動など、日常で簡単にできることばかりですので、ぜひ試してみてください。
2-1.実熱タイプの便秘解消法
実熱タイプの人は、「気」が過剰なためからだ全体に熱があったり、からだは発熱していないけれど内蔵に熱があったりします。
そのため対処法は、熱を冷ますことです。
つまり、からだに熱がこもるような食材を控え、逆に熱を冷ます食材をとるのがおすすめです。
からだに熱がこもる食材とは、「辛くて食べると体があたたまるもの」と考えればいいでしょう。
一方で、熱を冷ます食材とは、
・ 熱い地方でとれる食材
・ 夏が旬の食材
です。
具体的には、以下のような食材が該当します。
| とりたい食材=熱を冷ます食材 | ・バナナ ・キウィ ・レタス ・きゅうり など |
| 控えたい食材=熱をためる食材 | ・唐辛子 ・にんにく ・生姜 ・ネギ ・ニラ ・羊肉(辛くはないが、熱が強い) など |
特に、バナナやレタスは通便作用もあるので、より一層効果が期待できます。
ちなみに、興奮したり怒ったりするのも、からだに熱をためこむ原因になります。
イライラしたり、カッとなったりしたときには、ストレス解消して熱を冷ますことも必要でしょう。
2-2.陰虚タイプの便秘解消法
陰虚タイプの場合、からだ全体の水分=体液や血液などが足りていません。
便をつくり出すための水分も少なく、超自体の潤いも足りないので、便が腸内に長くとどまって乾燥してしまいます。
また、からだの潤い成分が減少していることにより、熱が暴走しやすい傾向にもあります。
熱は暴走すると、上へ上へとあがっていくため、顔や頭にほてりを感じやすくなるでしょう。
そのため、このタイプの対処法としてまず最初にするべきなのは、水分や血液になる食材を補うことです。
また、水分を逃がさないために、発汗作用の強い食材、たとえば辛いものなどをたくさんとらないことも重要です。
具体的には以下のような食材が挙げられます。
| とりたい食材=水分を補う食材 | ・黒豆 (お茶でもOK) ・豆腐 ・ピーナッツ ・白きくらげ ・ごま (白も黒も) など |
| 控えたい食材=発汗する食材 | ・唐辛子 ・にんにく ・生姜 ・ネギ ・ニラ ・羊肉 など |
とりたい食材は、上記のように「マメ」のつくものです。
特に豆腐は体液を補充し、異常な熱を冷ます作用があるのでおすすめです。
ぜひ毎日の食卓に取り入れてください。
2-3.気虚タイプの便秘解消法
気虚タイプの便秘は、中のものを出すだけの力(エネルギー)が足りていないことが原因です。
押し出す力が弱いので、排便に時間がかかったり、腸内の残便感が強いのが特徴です。
それを改善するには、とにかくからだにエネルギーを補充する必要があります。
具体的な方法としては、
・エネルギーになる食材をとる
・運動をする
といいでしょう。
エネルギーを補う食材は以下です。
| とりたい食材=エネルギーを補う食材 | ・穀類(米、もち米、玄米 等) ・じゃがいも ・山芋 ・鶏肉 ・さつまいも など |
中でも、山芋は特におすすめです。
胃に優しく、潤いや美肌効果も期待できます。
すり下ろした山芋を冷凍しておくと、いつでも手軽に食事に使うことができ便利です。
そして、食材でエネルギーをとりいれたら、次にそれをからだ中に巡らせるために、運動をしましょう。
といっても、特に気構えて何かスポーツを始めたりしなくても大丈夫です。
たとえば最初は、手足をぶらぶらさせるだけでも十分です。
また、運動が苦手な人や、時間がない場合には、ジャスミン茶もエネルギーを巡らせる作用が強いので、積極的に飲むといいでしょう。
2-4.陽虚タイプの便秘解消法
最後に陽虚タイプです。
陽虚とは、気虚に強烈な冷えと顕著な水滞(むくみなど)が加わった状態です。
エネルギー不足で体を温める力も水を動かす力もなく、顕著な冷えと水滞が引き起こされます。
そのため、対処法として何より大事なのは、この強烈な冷えをとることです。
冷えが取れてくると、水滞が解消されてダブついた水が動き出します。
水滞がなくなれば、あとは前項の気虚タイプと同じ対処法が使えるようになります。
具体的には、
・からだを冷やす作用が強い食材を避ける
・からだをあたためる食材をとる
といいでしょう。
| とりたい食材=あたためる食材 | ・ネギ ・まぐろ ・えび ・にんにく ・羊肉 ・乾姜:蒸して干した生姜 など |
| 控えたい食材=冷やす食材 | ・冷たい飲みもの:常温以上のものにする ・熱帯の食材や、夏が旬の食材 → バナナ など |
飲みものは、大人であればウイスキーはからだをあたためるのに最適です。
子どもであれば、ホットミルクにシナモンパウダーをかけたものなどもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
自分の便秘がどのタイプか、どうすれば解消できるかがわかったかと思います。
ではあらためて、要点をまとめましょう。
◎実熱証便秘:辛みを控え、バナナやレタスを食べる
◎陰虚証便秘:豆腐など、潤いのある食材をしっかりとる
◎気虚証便秘:エネルギーを食材で補い、運動でからだに巡らせる
◎陽虚証便秘:まずからだの中からあたため、それから気虚タイプと同じ対処をする
これらを実践して、あなたが快便ライフを送れるようになることを願っています!
