気温のアップダウンが激しいせいか、
「からだの疲れがとれない ───」
「だるい ───」
という方が増えています。
そこで今回は、疲れや女性特有のからだの不調に役立つ「なつめ茶」についてご紹介しましょう。
なつめは貧血を予防し、からだをあたため、こころを安定させるなどさまざまな効果が期待できる食材です。
漢方では「タイソウ(大棗)」と呼ばれ、生薬として葛根湯などにも使われています。
このなつめをみなさんが手軽にとる方法としておすすめなのが、「なつめ茶」です。
「なつめ茶」という商品としても市販されていますが、乾燥なつめがあれば自宅で簡単に作ることができます。
この記事では、基本のなつめ茶の作り方はもちろん、他の食材と組み合わせたブレンド茶のレシピもお伝えします。
◎基本の「なつめ茶」の作り方
◎疲労回復に「なつめ&生姜ブレンド茶」
◎クコなども加えて「セルフブレンド薬膳茶」
数分でできてしまう簡単レシピばかりです。
疲れたとき、なんとなく体調がすぐれないときなどに、ぜひ飲んでみてください!
【薬膳レシピ①】基本の「なつめ茶」:更年期、不眠、精神不安定なときに

別記事「更年期世代には『なつめ』がおすすめ!効果や手軽な食べ方を紹介」では、なつめに期待できる効用についてお話ししました。
なつめの主な成分 |
・食物繊維 ・たんぱく質 ・鉄 ・カルシウム ・亜鉛 ・カリウム ・パントテン酸 ・葉酸 ・ナイアシン など |
なつめに期待できる効能 |
・貧血の予防 ・精神の安定 ・不安、イライラの解消 ・からだをあたためる ・アンチエイジング など |
また、なつめの手軽なとり方もいくつかご紹介しましたが、今回はその中でも「なつめ茶」にフォーカスします!
まずは、乾燥なつめだけで作る、基本の「なつめ茶」についてです。
なつめ茶は、以下のようなときに飲むのがおすすめです。
基本のなつめ茶がおすすめのケース |
・更年期の諸症状が出ているとき ・気持ちが落ち着かない、イライラするなど不安定なとき ・寝つきが悪いとき など |
レシピも簡単で、以下のように煮出すだけで作れます。
【基本のなつめ茶】 <材料/1杯分> ・乾燥なつめ:大きいもの2個 ・水:200ml ※なつめ大1個につき水100ml <作り方> 1)乾燥なつめにハサミで切り込みを入れる 2)鍋に水となつめを入れて火にかける 3)15分ほどコトコト煮る しっかりエキスがでるように切り込みを忘れずに! (じょきじょき) |
お茶として飲むだけでなく、なつめもそのまま食べてOKです。
【薬膳レシピ②】なつめ&生姜ブレンド茶:疲労回復に

続いてご紹介したいのは、
「疲れがとれない」
「なんとなくダルい」
と感じているあなたにピッタリのなつめ茶アレンジ、「なつめ&生姜ブレンド茶」です。
飲みやすくて、疲労の回復に役立つ食材の組み合わせで、からだに力が湧いてきます。
なつめ&生姜ブレンド茶がおすすめのケース |
・体力を回復したいとき ・疲れを早くとりたいとき ・からだがだるいとき ・食欲がなくあまり食べられないとき など |
レシピは簡単、火を使わずにレンジでチンするだけです!
【なつめ&生姜ブレンド茶】 <材料> ・乾燥なつめ:1個 ・ショウガのスライス:2枚 ・水:250ml <作り方> 1)マグカップに乾燥なつめ1個、ショウガのスライス2枚を入れる 2)1)に水250mlを注ぐ 3)2)を600wのレンジで4分間チンする |
はい、出来上がり。
甘辛味なので、飲みやすいです。
なつめは、胃腸の働きを助け、血を養い、イライラや不眠を解消する手助けが上手。
しょうがは、生(なま)の「生姜」(しょうきょう)と、一度蒸してから乾かした「乾姜」(かんきょう)という生薬とで使い分けられています。
「生姜」は、主に吐き気を止めたり胃腸の調子を整えてくれます。
あと発散させる作用があるので、からだに重だるさがあるときは使いたい食材です!
一方「乾姜」(かんきょう)のほうは漢方の生薬で、「生姜」よりもからだを中から温める作用が強くなります。
以前、わたしの喘息がひどかったころ、がっつり煮出しの漢方を飲んでいたんですが……薬が強すぎて、胃が荒れてしまったことがありました。
そのとき、処方されたのが「なつめ」と「乾姜」。
この薬で胃腸の具合がよくなり、体力が戻ってきたんですよね。
また、産後の体調不良のときには、「なつめ&生姜ブレンド茶」でかなり救われました。
食べられないときも、このお茶のエネルギーで生き延びた気がします。
治療室でも体力回復したい方、疲れを早く取りたい方にお勧めしているお茶です。
普段のティータイムに取り入れてみませんか?
【薬膳レシピ③】セルフブレンド薬膳茶:体調にあわせてなつめにクコ、白きくらげなどを加えて

なつめ茶をベースに、その日の体調に合わせた薬膳茶をつくってみるのもいいですね。
たとえば、貧血気味のときなどには、以下のようなブレンドもおすすめです。
写真左から、
・クコの実:飲む目薬といわれている
・龍眼肉(りゅうがんにく):リラックス効果あり、貧血にもいい
・山査子(さんざし):消化不良や胃腸トラブルによい仕事をする
・なつめ:貧血にもココロの安定にも
・白きくらげ:潤いといえばコレ!
なつめ+クコ・龍眼肉・山査子・白きくらげのブレンド薬膳茶がおすすめのケース |
・貧血気味のとき ・疲れ目のとき ・からだをあたためたいとき ・潤い不足のとき など |
レシピは以下の通りです。
【セルフブレンド薬膳茶】 <材料> ・なつめ:1個 ・クコの実:1個 ・龍眼肉:1個 ・山査子:1個 ・白きくらげ:1個 ・氷砂糖:1かけ ・熱湯:200ml <作り方> 1)ポット(または急須)になつめ、クコの実、龍眼肉、山査子、白きくらげ、氷砂糖を入れる 2)熱湯を注いで5分おく 3)このような色になればできあがり |
わたしが先日これをつくったときには、胃けいれんを起こしたばかりだったので、優しい味に仕上げました。
少し甘みをプラスして氷砂糖も一緒に。
白キクラゲもほどよい柔らかさになるので、クコとなつめも一緒に食べちゃいましょう。
(中身は食べるよ)
いろいろ食材の効能をしっておくと、体調にあわせてセルフ薬膳茶をつくることができるので便利です!!
まとめ
今回は、なつめ茶についてレシピをいくつかご紹介しました。
では、最後にもう一度まとめます。
種類 | 材料 | おすすめのケース |
なつめ茶 | ・乾燥なつめ | ・更年期の諸症状が出ているとき ・精神不安定なとき ・寝つきが悪いとき など |
なつめ&生姜ブレンド茶 | ・乾燥なつめ ・生姜のスライス | ・体力を回復したいとき ・疲れを早くとりたいとき ・からだがだるいとき ・食欲がないとき など |
セルフブレンド薬膳茶 | ・なつめ ・クコの実 ・龍眼肉 ・山査子 ・白きくらげ ・氷砂糖 | ・貧血気味のとき ・疲れ目のとき ・からだをあたためたいとき ・潤い不足のとき など |
ちなみに、なつめ茶は市販もされています。
ティーバックタイプやきざみタイプなど、いろいろありますよ!
「乾燥なつめを煮出すのもめんどう」という方は、ネット通販などで探してみてください。