更年期に多い「めまい」|対処法と予防のためしておくとよいこと4つ

更年期になるとさまざまな心身の不調が起こりますが、中でもふいに襲ってくる「めまい」に悩まされている 方も多いのではないでしょうか?

更年期の急なめまいは、「女性ホルモンのバランスの乱れ」によって生じることがあります。

が、それ以外にも「脳の異常(血流不足、脳幹の機能低下、脳卒中など)」や「内耳の機能の異常」、「ストレス」、「ウイルス感染」などが原因の場合も考えられます。

ですので一概に「更年期のせい」と決めつけず、まずは以下の4つのチェックをして、病院受診など適切に対処しましょう。

【急なめまいが起きた際にチェックすることと対処法】

急なめまいの際に行う4つのチェック

また、めまいがしばしば起きるのであれば、事前の予防も大切です。
この記事では、めまい予防に有効な4つの方法をご紹介します。

【めまい予防のためにしておくとよい4つのこと】

・下半身を冷やさない
・耳を冷やさない
・首回りの筋肉を固めない
・かかしのポーズをする

これらを実践して、更年期のつらいめまいを乗り越えてください!

急なめまいが起きたとき、自宅でできる4つのチェックと対処法

突然めまいが襲ってくると、「ただ横になって治まるまでじっとガマンしている」という方も多いかもしれません。

でも、めまいの原因はいろいろ。
更年期だからといって、「女性ホルモンのバランスが乱れているせい」とは限りません。

中には脳の異常(血流不足、脳幹の機能低下、脳卒中など)が原因の場合も……!

そこで、急なめまいが起きたときに、「病院で受診したほうがいいのかどうか」をある程度判断するため、最低限しておきたい自宅でのチェック方法をシェアします。

それは以下の4つのチェック。
上から順番に行ってください。

急なめまいが起きた際にチェックすることと対処法

それぞれ説明します。

1)脳のチェック

急なめまいが起きたとき、もっとも心配して欲しいのは「脳の異常」、特に脳卒中です。
そこでまず、脳卒中が疑われる場合に簡易的に行われる「FAST」というテストをしましょう。

以下の3つの項目のうち、ひとつでも当てはまるなら脳卒中の可能性が高い救急車案件です!

脳卒中が疑われる場合に簡易的に行う「FAST」テスト

→ひとつでも該当すれば脳卒中の可能性が高いので、
 T:Time=症状に気付いた時刻」を確認してすぐに救急車を呼んでください!

FASTテストの内容

※参照:厚生労働省ホームページ「みんなで知ろう! からだのこと」
第3回 脳卒中ってなぁに?から編集・作成

くり返しますが、
これらの症状があったら、即病院受診です!

脳チェックに問題なければ、緊急性はないかと思われますので、次にチェック2の動きをやってみましょう。

2)頭をゆっくり左右に動かす

緊急の脳異常ではなさそうであれば、次は「ゆっくりと頭を左右に動かす」チェックをしてみてください。

最近テレビでもよく取り上げられているので、ご存じの方も多いかと思います。
横になったまま、ゆっくり頭を左右に動かす体操です。

この動きは、症状が出たときはもちろん、予防のためにもやっておくと、めまいが落ちつく可能性が高いです!

※参考サイト
NHK きょうの健康 総力特集!耳の健康「そのめまい耳が原因!?」

ただ、「この動きをやっても、あまり変化がないわ……」という場合は、首周りの筋肉や血圧が関係している可能性が考えられます。
そこで、3つ目のチェックです!

3)頸椎(首)のチェック

3つ目のチェックは、「頸椎(首)に痛みやこわばりがないか」を確認します。

首回りの筋肉の状態がよくないと、本来の頸椎の場所が若干ですがズレることが多く、特にパソコン仕事が多い方だと、めまいがこの頸椎のズレから起きていることが多々あります。

この場合、船酔いしたような症状も一緒に出ることが多いです。

首回りに痛みやこわばりがあるなら、整形外科など専門医を受診するといいでしょう。

ちなみに、ふっと意識が飛ぶような感覚をともなうめまいのときには、心臓からのSOSということもあります。
この場合も、専門機関に早めに受診してください。

4)血圧をはかる

最後に、「血圧をはかる」ことも忘れずに!

いつもの血圧と大きく差があるようなら、かかりつけの病院へ行くことをおすすめします。

ちなみに、血圧が上がっていても下がりすぎていても、ふわふわした症状が出ます。
朝方は血圧が上がりやすいので、朝の寝起きにめまいがあった場合は、白湯を飲んで様子をみてみましょう。

※これ以外にも、たまに「低血糖」でめまい・ふらつきが起こることもあります。

更年期のめまい、簡単な予防法4つ

次に、簡単なめまいの予防対策についてお話しします。

日頃からめまいを起こさないように気をつけたいこと。
それは、

・下半身を冷やさない
・耳を冷やさない
・首回りの筋肉を固めない
・かかしのポーズをする

この4つです。

下半身を冷やさない

以前、わたしが別でやっているブログの記事でも書いたのですが、頭に熱がこもるのを避けるために、普段から足首を温めておくとよいって知っていましたか?

『更年期のホットフラッシュ~普段からやっておきたい一つのこと』

ホットフラッシュ同様、頭に熱がこもるとめまいを起こしやすくなります。

なので、足首まわりはもちろんですが、下半身が冷えないような工夫をいつもしておきたいです。

外出するときは対策していても、意外に盲点なのが自宅。
「なんとなく足がヒヤヒヤするなぁ」
そんな感覚があったら、防寒が足りていない証拠です。

膝下(特に足首)が保温できるよう、保温・発熱機能のあるソックスをはくなど工夫をしてみましょう!

耳を冷やさない

耳は気圧の変化や冷えに弱く、そのせいで内耳にある平衡感覚を司るセンサーが影響を受け、めまいを引き起こすこともあります。

『#気象病辛い~耳の痛みにお試しください』

そこで、外出するときはニット帽を携帯しておきましょう。

「ゴルフのときはかぶるけど、街中でニット帽って……」とおっしゃる方もいましたが、一度かぶるとその温かさにやみつきです。

耳を保温することで、平衡感覚のセンサーがある内耳の血流を守ります!

また、意外に盲点なのが、夜寝ているときの冷えです。
なのでわたしは、「フードをかぶって寝る」ことも推奨しています。

たとえば、しまむらのモコボアというフリースジャケットは極軽&極暖。
フードをかぶっても、違和感なく眠れます。
ジェラートピケなら、かわいらしいデザインも多いですね!

見た目は怪しいですが、耳の保温には最高によいです。

首回りの筋肉を固めない

筋肉がこわばると、骨の位置に影響します。
首回りは特に、耳の症状や吐き気、そしてめまいなどが出やすいもの。

これを予防するには、お灸やストレッチ、軽めのマッサージなどを心がけるといいでしょう。

実は、わたしもこれが原因でめまいを起こしたことがあります。
以前、ある実験のために、枕をしないで寝始めたんです。

で、毎朝寝起きに首が痛くて……。
(それでも、時間とともに痛みは消えるので、筋のこわばりだけだったんですけれど。)

実験開始から9日目。
朝、めまいに襲われました。

そう、首回りはガチガチになっていて、そのため頸椎の状態が悪くなってからのめまいという流れでした。

寝違いは出なくても、こうしたこわばりを放置しておくとめまいに繋がること、身をもって体験しました。

お灸

かかしのポーズをする

4つ目の予防法は、「かかしのポーズ」です。

「耳を冷やさない」のところでも触れましたが、平衡感覚に以上があるとめまいが起こることがあります。
そこで、日頃からこのポーズで平衡感覚を鍛えておき、めまいを防ごうというわけです。

【かかしのポーズ】

かかしのポーズのやり方

上の写真のように、両手を広げて片足立ちします。
片方やったら、軸足を変えて左右両方やりましょう。

最初は5秒でも10秒でもできる長さでキープして、少しずつ時間を延ばしていってください。

かかしのポーズは、以下の発達についての記事内でも取り上げています。
動画もありますので、ぜひチェックしてください!

『発達障害ってよくならないんですか?と聞かれることがあります。』

このポーズの狙いは、まさに平衡感覚の訓練!
気軽に取り組んでください。

失敗するとわかること

「首回りの筋肉を固めない」のところでお話ししたわたし自身のめまい体験は、首のこわばり+冷えが原因の自業自得でした。

めまいが起こる前にも、脳の血流がふーーーっと落ちる感覚やたちくらみ、動悸が増えたりと、カラダに変調はあったんです。

枕をはずしてからの不調。
枕なしの睡眠は、わたしにはむいていなかったみたい。

不調が出る前に、対策は打てたのに……。
自分のカラダの境界線、このラインを超えるとダメなことって、超えてみないとわからないですね……。

今回も失敗から学びました。

では、記事のポイントをもう一度おさらいです。

◎急なめまいが起きた際にチェックすることは、
 ・脳のチェック=「FASTテスト」をする
 ・頭をゆっくり左右に動かす
 ・頸椎(首)のあたりに痛みやこわばりがないか確認する
 ・血圧をはかるまた、めまいがしばしば起きるのであれば、事前の予防も大切です。

◎めまい予防のためにしておくとよい4つのことは、
 ・下半身を冷やさない
 ・耳を冷やさない
 ・首回りの筋肉を固めない
 ・かかしのポーズをする

それにしても、首の状態が悪いと自律神経系にダイレクトに出ますね。
鍼灸と漢方で、動悸もさくっととれて、めまい・ふわふわも落ち着きましたが、
そういうときは念のため、循環器の検査もしておくといいですね。