更年期を迎えてからだの不調に悩む女性は多いでしょう。
でも、
「薬はあまり飲みたくない」
「食生活の中で、自然に体調を整えたい」
とも考えているのではないでしょうか?
そんなあなたにおすすめしたい食材があります。
それは「なつめ」。
なつめには、更年期に起こりがちな貧血を予防したり、精神を安定させたりする効能が期待できます。
また、「一日3個で老い知らず」とも言われ、かの楊貴妃も美肌やアンチエイジングのために好んで食べたとも言われるスーパーフードです。
そこでこの記事では、
◎なつめが更年期障害にいい理由
◎なつめに期待できる効能
◎手軽でおすすめ!なつめの食べ方・摂り方
について、わかりやすくお伝えします。
あなたもぜひなつめを日々の食卓に取り入れて、更年期のツラさを和らげてください!
「なつめ」は更年期の貧血、精神不安などに効果が期待できるスーパーフード!

「なつめ」は女性特有の更年期の諸症状に効果が期待できるフルーツです。
というのも、更年期になると「潤い」と「血(=東洋医学でいう『けつ』)」が足りなくなり、そのために心身にさまざまな不調が生じてしまいます。
その点、なつめには増血を促す葉酸が豊富なので、「血(けつ)」を補ってくれる効果が期待できるというわけです。
※「血(けつ)」とは 東洋医学において、からだをつくる基本的な3要素とされる「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」のうちのひとつ。 西洋医学でいう「血液」だけでなく、血液とともに血管中を流れる栄養素やホルモン、血流の状態なども含む。 |
その主な成分と効能は以下のようになっています。
なつめの主な成分 |
・食物繊維 ・たんぱく質 ・鉄 ・カルシウム ・亜鉛 ・カリウム ・パントテン酸 ・葉酸 ・ナイアシン など |
なつめに期待できる効能 |
・貧血の予防 ・精神の安定 ・不安、イライラの解消 ・からだをあたためる ・アンチエイジング など |
女性ホルモンが減るとおこりやすいこと

悲しいお知らせですが、「潤い」って年々なくなっていきます。
放置すると、結構カラダに不具合がでてくるんです。
この潤い不足が続く更年期世代に起こりやすい症状としては、以下のようなものがあります。
【更年期に起こりやすい諸症状の例】 ・肌や粘膜の乾燥 ・めまい ・耳鳴り ・ホットフラッシュ ・不眠 ・鬱症状 ・イライラ ・筋肉の強ばり ・たとえようもない倦怠感 など |
40肩とか50肩とか指関節の痛みとか、更年期世代をおそうイヤな痛みも腱に潤いがなくなるから。
女性ホルモンおそるべしです。
実際に臨床現場で、形を変えていろいろな不調に悩まされている女性をたくさんみてきました。
症状も多種多様で、筋肉がこわばって歩行ができなくなった方もいらっしゃったほどです。
自分でもどうしようもないこの時期の辛さ……セルフケアでできることとは、どんなことでしょうか。
更年期のセルフケアには「潤い」と「血の補充」がマスト!

それは「食から補う」こと。
手軽に無理なく潤い補給するには、白い食材と言われます。
白キクラゲ、白菜とか大根とかもそうですが、もっと手軽に白くて潤わせてくれるものの代表が「白ごま」です。
(少なっっ!!使用頻度高し)
そして、何よりも大切なのが、前述した「血」なんです‼︎
あなたは、不調がメンタルや睡眠にまで出ていませんか?
であれば即、「血(けつ)」を補うことが不可欠です。
ちょっと考えていただくと、血も液体(水分)ですから潤い成分の仲間です。
潤いだけでなく栄養も運ぶ血のケアわすれちゃいけません!
そこで、登場していただく食材が、今回ご紹介している「なつめ」というわけです。
「なつめ」は、ナツメ属クロウメモドキ科に分類される落葉小高木で、下の写真のような赤茶色の実をつけます。

この実は、そのまま生で食べると青りんごや梨のような風味があります。
また、「干しなつめ」は料理に使ったり、煮出してお茶にしたり、漢方の生薬として利用したりすることもあり、さまざまな方法で手軽に食べられるのも魅力です。
【薬膳レシピ】更年期におすすめ!なつめの手軽な食べ方5選

このなつめ、ドライフルーツ状のものならスーパーや通販で手に入ります。
ただ、みなさんの中には「食べたことがない」「どうやって食べればいいの?」という方もいるでしょう。
そこで、手軽にできるなつめの食べ方・摂り方をいくつかご紹介します!
・干しなつめをそのまま食べる
・お茶に入れる
・ホットワインに入れる
・なつめスナックをつくる
・料理に入れる
【食べ方・1】干しなつめをそのまま食べる
いちばんシンプルな食べ方としては、干しなつめをそのままかじります。
わたしも台所において、ちょこちょこ食べるようにしています。
ただ、皮はわりとかみ切りにくいので、好みがわかれるでしょう。
【食べ方・2】お茶に入れる
お好みのお茶に入れていただくのもおすすめです。
煮出すのもいいですけれど、わたしはレンチンで手軽に作っています。
たとえば「なつめ&生姜(しょうが)茶」。
作り方は以下のように簡単です。
1)干しなつめ1コをちょっと刻む
2)生姜のスライス2枚と刻んだなつめを一緒にマグカップに入れる
3)250mlの水を注ぎ、レンジ600wで4分間チンする
これで出来上がり。
お味は甘辛味なので、飲みやすいです。
また、お湯&なつめだけでシンプルにつくってもおいしくいただけます。
お茶として飲んだあとのふやけて柔らかくなったなつめも、もちろんそのまま食べちゃいましょう!
【食べ方・3】ホットワインに入れる
寒い冬は、ホットワインもおすすめです。
1)マグカップにお好みのワインを注ぐ
2)干しなつめを1コ投入する
3)レンジ600wで2分30秒間チンする
熱々なので気をつけて!
【食べ方・4】なつめスナックをつくる
カリッカリのなつめスナックは、若干手間がかかりますけれど作り置きできるのでいいかも‼︎
わたしは以下のレシピで作っています。
1)干しなつめ適量を縦半分にカットする
2)オーブントースターのプレートに並べて、焦げないようにアルミホイルでカバーをし、「弱」で25分ほど焼く
これだけで、クリスピーななつめスナックの出来上がりです。
保存する場合は、余熱をさまして乾燥剤とともに保存容器に入れましょう。
そのままポリポリ食べてもよし、ヨーグルトやシリアルと一緒でもよし。
いろいろ応用して楽しんでみてください。
【食べ方・5】料理に入れる
わが家では、干しなつめをスープにいれたり煮物にいれたりと、料理の素材として扱うことも多いです。
ただ、気をつけたいことがひとつ。
骨付きの肉で煮込んだスープの場合、なつめはアクを吸いとっているので食べない方がいいんですって。
「参鶏湯に入っているなつめは食べちゃちゃだめ!」
と、韓国料理店を経営している友人から注意されたことがあります。
十分にエキスはでているから、スープを飲めば十分!っていうことだと思います。
なつめの注意点:食べる量は1日3コまで、妊娠中は1日2コまでに抑えよう

ただ、からだにいいからといってたくさん食べれば食べるほどいいというわけではありません。
適量は1日3コ程度までと言われています。
なつめは栄養価が高く糖分が多いため、食べ過ぎるとカロリーの摂りすぎになる恐れがあります。
食物繊維も豊富なので、過度な摂取によってお腹がゆるくなったり張ったりするかもしれません。
特に妊娠中は、2コ以内におさめておいたほうがいい、という説もあるので要注意です。
なつめは恩人のひとり
「一日3個で老い知らず」と言われるなつめ。
実は、喘息がひどくて最悪の体調のときに、わたしを救ってくれた生薬のひとつでもあります。
これについてはまた後日。
今日ご紹介した、「潤いと血になつめがおすすめ」という話、いかがでしたか?
まとめると、以下の通りです。
◎なつめは、更年期の潤い不足・血(けつ)不足に効果が期待できる
◎生食もできるが、干しなつめが簡単に入手できて手軽
◎干しなつめの食べ方は、
・干しなつめをそのまま食べる
・お茶に入れる
・ホットワインに入れる
・なつめスナックをつくる
・料理に入れる など
◎ただし、食べる量は1日3コ程度(妊娠中は2コ程度)まで
正しいルールにのっとってケアしていくと、カラダは答えてくれます。
これはね、散々みてきているから断言できる。
カラダは変わります。
知識は宝。
そして実践あるのみです!