日本橋で20年、紹介だけで述べ10万人を超える患者さんの鍼灸治療を続けてきたかとうようこが、サイトリニューアルへの思い、ココロの課題に取り組むセッションをスタートした理由を語ります。
インタビュー:MARU
「健康に関する情報迷子」になっている人たちが「自分に合ったケア」を探せるサイトを作りたい

――新たにサイトを立ち上げられて、幅広く東洋医学の知識や、ココロとカラダの調整についての情報発信を行われるようになったきっかけについて教えてください。
かとう 情報過多の時代です。医療も、鍼灸も、心理的なアプローチも溢れている中で、自分の症状や不調がどうしたらよくなるのか、探してもたどり着けず、迷子になる方が増えているように思います。
今回、サイトを制作するにあたり、昔お世話になった総合病院の受付に、総婦長さんが座られていたのを思い出しました。どの科にかかったらいいのかわからない患者さんの主訴を聞いて「あなたはこの科にかかってください」と振り分けるお仕事をされていたのです。
ココロとカラダの不調は人それぞれ。多くの人が、体調不良を抱えつつ、自分の考えつく範囲で病院に通ってみても原因がわからなかったり、ネット検索をして不安で苦しくなったり・・・「どうも、いつもと違ってカラダの調子が悪い」「最近鬱々としていてつらい」というような心身の不調を感じた時に、「あなたの場合は、これを試してみたら」と提案できるサイトを作れたらと思いました。
――なるほど。かとう先生は、鍼灸治療と東洋医学で得た知識だけでなく、西洋医学のチカラを活用して行くことも推奨されていますね。
かとう はい。私自身もそうでしたが、自分の体質や体調不良と長年付き合ってきた人には、「良くなること」が何よりもの望み。そこに、東洋だからとか、西洋だからとか区分けをする必要はなく、また、治療法を限定する必要もありません。その人にとってベストの治療ができることが一番重要です。
いつもと違う不調を訴えられる方や、鍼灸治療を行う中で必要を感じた場合には「今すぐ病院で検査してもらってください」とお伝えすることもあります。西洋医学での検査や合った薬に出合うことで命が救われることもありますからね。
――サイトでは、栄養についての提案や、セルフお灸の講座、生きづらさにアプローチするセッションなどのメニューに加え、中医、鍼灸師としての東洋医学の知識や西洋医学のチカラを上手に借りることなど、多岐に渡っていますね。
かとう 患者さんごとに必要なケアをご提案することも大切だと思うのですが、食の改善やセルフお灸などは、自宅で気軽にできますよね。
東洋医学の「養生」というと、非常に難しいことのように捉える方もいるかもしれませんが、たとえば、カラダに合わない食材を食べない知識とか、ちょっと楽に生きる知恵のようなもの。よく講座受講者から「そんなんでいいんですか」「そんなことで良くなるんですか」って聞かれるのですが、そう、そんなんでいいし、そんなんで良くなったりもするのです。