東京日本橋にある鍼灸治療室クリスタ・院長のかとうようこです。
「寝起きのとき、首や肩が痛い……枕が合っていないのかな?」
「何度か枕を買い換えているけれど、自分に合ったものが見つからない」
あなたはそんなお悩みをもっていませんか?
枕を選ぶには、一般的に以下のポイントをチェックすることがおすすめされています。
【枕選びの一般的なポイント】
・高さ
・かたさ
・大きさ
・素材
・かたち
ただ、実際には使ってみないとわからないものです。
「寝具屋さんで試しに寝てみたときには合っていると思ったのに、家で毎日使っているとやっぱりしっくりこない」ということがしばしばあります。
そこで、鍼灸師として数えきれないほどの寝違い案件に携わってきたわたしから、枕選びのポイントをお伝えします。
それは、「枕の概念を変えること」です!
枕は、
「しなくてもいい」
「枕じゃなくてもいい」
「既製品を自分向けにアレンジしてもいい」のです。
「市販の枕の中から、なんとしてでも自分に合ったものを探さなければいけない」という固定観念を捨ててください!
この記事では、もっと自由で失敗しない枕選びについてお話しします。
◎「枕の替えどき」とは?
◎失敗しない枕選びの方法
◎おすすめ 高さを調整できる枕3選
◎枕選びの注意点
◎枕選びの体験談
最後まで読めば、あなたも迷わず枕を選べるようになるでしょう。
ぜひ新たな視点での枕選びにチャレンジしてみてください!
【目次】
1.「枕の替えどき」はどう判断する?

そもそも、「枕が合っていない=替えたほうがいい」と言えるのはどんなときでしょうか?
その判断基準は以下の通りです。
枕の替えどきは、 「朝起きたときに、からだのどこかが痛い、でも動き始めると治る」 という状態が2週間以上続いたとき |
こうした現象が起こるのは、多くの場合、「枕」と「マットレスや布団」との折り合いが悪くなっていることが多いです。
最初は合っていた枕でも、長く使っているうちに、
・枕やマットレス、布団がへたって合わなくなってくる
・自分の体型や体調の変化、加齢による変化で合わなくなってくる
ということはままあります。
その結果、からだに痛みや不具合が出てくるわけです。
そうなったら、ぜひ枕を替えてください。
2.失敗しない枕選びの方法

では、いよいよ鍼灸師のわたしが患者さんたちにおすすめしている「枕選び」の方法をご紹介しましょう。
それは、こんな実験によって判断します。
1)まず、枕の下にバスタオルをしいて寝てみる
2)次に、枕をはずしてバスタオルのみで寝てみる
1)と2)、どちらが快適かによって、以下のように考えられます。
| 枕が合わない原因 | おすすめ対処法 | |
|---|---|---|
| 1)が快適な場合 | 枕がへたってきたため | 枕の下にバスタオルをしいて高さを調節する |
| 2)が快適な場合 | 体型が変わったため | 枕は使わず、バスタオルのみで高さを調節する |
| どちらも合わない場合 | 枕のへたり+体型の変化の可能性あり | ・高さ調節ができる市販の枕で、いろいろ調節してみる ・マットレスのへたりも考慮する |
2-1.「枕+バスタオル」が快適な場合
もし1)の「枕の下にバスタオルをしく」のが合っていた場合は、少し高さをつけたほうがラクになるということです。
これは、枕がへたっているせいで合わなくなっている可能性が考えられます。
(あるいはたまに、急な体重増加が原因の場合もあります。)
この場合は、枕を買い替えなくても対応できます。
枕の下にしくバスタオルの高さを調節してみてください。
まずはバスタオルを二つ折りにして試してみましょう。
それで合わなければ、四つ折りにしてみる、あるいは折らずに1枚のまましいてみる、タオルの厚さを変えてみるといった具合に、快適な状態を探してください。
2-2.「枕なし/バスタオルのみ」が快適な場合
2)の「枕をはずしてバスタオルのみ」がラクな場合は、1)のケースよりも大きな変化があるということです。
つまり、枕ではなくあなたのからだが変わったために合わなくなった、という可能性が考えられます。
たとえば、今までよりも急激に体重が減ったり、筋肉が落ちたりした場合、枕や寝具にかかる「圧」が変化します。
そのため、枕も寝具もからだに合わなくなり、微妙な不調が起こりやすいのです。
この場合は、ムリに枕をする必要はありません。
枕をはずしてバスタオルだけで寝るようにしてみましょう。
タオルの高さは前項と同様お好みで、四つ折り、折らない、2枚重ねなどいろいろ試して快適な状態を探してください。
2-3.どちらもしっくりこない場合
あるいは、1)も2)もどちらもしっくりこない人もいるでしょう。
その場合は、タオルでは調節できないほど枕自体が合わなくなっていて、高さをもっと高くしたほうがいい可能性が考えられます。
となると、新しい枕を試してみる必要があるでしょう。
その際の、選ぶポイントは以下です。
・実験時の「枕+タオル」より高さのあるもの
→「枕+タオル」以下の高さでは合わなかったため
・購入後も細かく調整ができるもの
最近は、高さや大きさ、形などを自分で調整できる枕がいろいろと出ています。
そのようなものを選んで、日々の睡眠の中でいろいろなパターンを試しながら、最適な状態を見つけてください。
また、このケースでは枕だけでなくマットレスがへたっている可能性も考えられます。
もし枕の調整だけで快適にならない場合は、マットレスもあわせて交換してみるといいでしょう。
3.【鍼灸師がおすすめ】自分で調整できる枕3選

では、市販の調整できる枕の中で、わたしが鍼灸師目線でおすすめしたいものを3つほどご紹介しておきましょう。
3-1.「クーシェ」西川×こだわり安眠館
| ここがおすすめ! |
| ・枕の部分ごとに中の素材の量を細かく調整できる ・高さ調整シート(1cm)4枚付属で枕の部分ごとに高さ調整ができる ・おうちで丸洗いできる |
| こんな人におすすめ! |
| ・何度も枕を変えてきたのに合うものが見つからなかった人 ・日によって枕の「合う・合わない」の感覚が違う人 →合わないと感じたら、随時自分で調整できる |
寝具の西川と、寝具専門ネットショップ・こだわり安眠館が共同開発した「クーシェ」は、細かい高さ調節ができる枕です。
枕が5つに分割されていて、それぞれに中の素材(ソフトパイプかマイクロわた)の量を調整することができます。
また、厚さ1cmの高さ調節シートも付属しているので、枕のお好みの場所にお好みの枚数入れることでも調整が可能です。
3-2.「necorobi セルフオーダーまくら/簡単調節タイプ」ロマンス小杉
| ここがおすすめ! |
| ・寝具専門店のような首の計測を自宅で簡単にすることができる ・計測結果に合わせて、高さ調節シートで枕の高さを調整できる ・よりフィットするように、中の詰めものの量も変えられる |
| こんな人におすすめ! |
| ・「オーダー枕をつくってみたいけれど、合わなかったらもったいない」と迷っている人 ・自分の感覚よりも、客観的なデータで「合う・合わない」を判断したい人 |
京都の寝具メーカー・ロマンス小杉の「necorobi(ねころび)」は、自分でオーダーメイド枕がつくれるというものです。
寝具専門店の中には、枕を選ぶ際に、首のカーブや頭の形などを測ってくれるところがありますが、この商品には簡易計測器と高さ調節の手順書が付属していて、自分で簡単に首の計測ができます。
その上で、同じく付属の高さ調節シートと、3か所のポケットから出し入れできる中の詰めものの量で、自分に合った枕に調整できるというわけです。
出典:ねむりのアトリエOnlineSHOP「necorobi セルフオーダーまくら/簡単調節タイプ」
3-3.「コリ吉ロール ショートタイプ」COCOプラス合同会社
| ここがおすすめ! |
| ・タオル枕なので、くるくる巻くだけで高さ調節ができる ・毎日変化するからだの状態に合わせて、簡単に調整できる ・自宅で手軽に洗うことができる |
| こんな人におすすめ! |
| ・ストレートネックで悩んでいる人 ・日によって枕が「合う・合わない」の感覚が変わるので、手軽に高さや形を変えたい人 ・わりと寝相がよい人 →寝返りが多いと首のカーブ部分から枕がズレて、寝違えやすくなるため |
「コリ吉ロール」は、今治製のタオル枕です。
タオルの中に棒状のスポンジ材がはさみ込まれていて、くるくる巻くだけで簡単に高さ調節ができます。
特にストレートネックの人向けに開発されたもので、快適に眠るだけでなく、寝ている間に首まわりのストレッチができると謳っているのも特徴です。
その日のからだの状態に合わせて、簡単に高さや形を変えられる上に、タオル地なので自宅で手軽に洗うことができるのもうれしいポイントだといえるでしょう。
4.枕選びの注意点

ここまで、枕選びのポイントとおすすめ枕をご紹介してきました。
ただ、これだけでいい枕が選べるわけではありません。
いくつか注意してほしいことがあります。
・素材も重要なので、いろいろ試してみる
・いきなり高価な枕を買わない
どういうことか、説明しましょう。
4-1.素材も重要なので、いろいろ試してみる
枕選びは「高さ」だけでなく、「詰めものの素材」も大きなポイントになります。
羽毛、綿、ポリエステル、そばがらなど、中に入っているものによって沈み込みの感触も変わるためです。
特に、「2.失敗しない枕選びの方法」で「2-3.どちらもしっくりこない場合」に該当した人は、高さに加えて素材も変えてみるといいでしょう。
ただ、どの素材を快適に感じるかは人によって異なりますので、こればかりは試してみるしかありません。
寝具店の中には、さまざまな素材の枕の見本を揃えていて、実際に触ったり寝てみたりして比較できるところがあります。
そこで自分の好みの素材を見つけてみるのもいいでしょう。
4-2.いきなり高価な枕を買わない
枕選びは、試してみないとわからないものですので、いきなり高い枕を買うことはおすすめしません。
高価な枕だからといって、あなたのからだに合うかどうかはまた別の問題です。
わたしの鍼灸院の患者さんの中には、「オーダーメイド枕をつくったのに、ヘルニアが悪化した!」という例も珍しくないのです。
そのような残念な結果を避けるには、「2.失敗しない枕選びの方法」のように、まず実際に自宅で数日寝てみる実験を経て、どんなものが適しているか判断しましょう。
5.【事例紹介】枕選びの体験談

鍼灸師であるわたしがおすすめする枕選びの方法を、実際に試してみた方がその結果を報告してくださいました。
わかりやすい事例ですので、ご紹介しておきましょう。
整理収納アドバイザーの武藤明美さんの体験談です。
あなたもぜひ、武藤さんのように試してみてください!
まとめ
いかがでしたか?
今回は、枕選びについてお話ししました。
ポイントをまとめると、
◎枕の替えどきは、「朝起きたときに、からだのどこかが痛い、でも動き始めると治る」という状態が2週間以上続いたとき
◎失敗しない枕選びの方法は、
1)まず、枕の下にバスタオルをしいて寝てみる
2)次に、枕をはずしてバスタオルのみで寝てみる
| 枕が合わない原因 | おすすめ対処法 | |
|---|---|---|
| 1)が快適な場合 | 枕がへたってきたため | 枕の下にバスタオルをしいて高さを調節する |
| 2)が快適な場合 | 体型が変わったため | 枕は使わず、バスタオルのみで高さを調節する |
| どちらも合わない場合 | 枕のへたり+体型の変化の可能性あり | ・高さ調節ができる市販の枕で、いろいろ調節してみる ・マットレスのへたりも考慮する |
枕さがしは「旅」のようなものです。
出会いとしか言いようがありません。
ただ、枕でお悩みなら、まず実験してみてください!
枕の高さが「今の自分にとって高いのか・低いのか」、それだけでも知っておくとよいと思います。
まずはあなたのからだの声をきいてみることをおすすめします。
もちろん、からだのお悩みについてはいつでもわたしにご相談ください!
ちなみに……
わたしは7年前にであったロフテー工房さんの枕で落ち着いています。
ここで枕さがしの旅がおわりました。(既製品を使用しています)
個人的な話ですが、わたしレベルの体型(痩せ型・筋肉が少ない)の場合、
・反発系(低・中・高)の枕は全然合わない
・枕なしだと首の強ばりがひどくなる
という方が圧倒的に多いです。
わたしがNO枕にチャレンジしたときの記録はこちらです。
更年期の予防にやっておくとよいこと4つ~失敗しないとわからない
それと、首や側頭部、耳の痛みは、枕だけでなく「冷え」のせいということもあるので、直接風が首にあたらないように配慮したいです。
寝るときには、首まわりに薄手のタオル巻いておくといいでしょう。
この話はまた別の記事でお話ししたいと思います。
では、あなたがいい枕に出会えて、心地よく眠れますように!
