【動画あり】薬膳でむくみ対策|体質別のおすすめ食材とエクササイズを紹介

こんにちは、東京・日本橋の鍼灸治療室クリスタ 院長のかとうようこです。

「最近むくみやすくなった……」
「夕方に足がパンパンになったり、食べすぎると翌朝顔がむくんだりする」

この記事を読んでいるあなたは、そんな「むくみ」に関する悩みをお持ちなのではないでしょうか。

東洋医学では、「むくみ」を「からだの中の水分のめぐりが悪く、滞っている状態」と考えます。
特に、五臓のなかでも水分の循環にかかわる「腎」「肺」「脾」のいずれかのはたらきが低下していることが原因です。

そのため、どこに不調があるかによって、むくみのタイプと改善におすすめの薬膳食材も3つにわけられます。

タイプ特徴   おすすめ食材
脾虚
(ひきょ)
「脾(胃腸)」の働きが低下している・手足がむくみやすい
・胃腸が弱い、おなかを下しやすい
・からだがだるい
米、さつまいも、黒豆、鶏肉、キャベツ、きのこ、なつめ など
腎虚
(じんきょ)
水分を代謝する「腎」の働きが低下している・下半身がむくみやすい
・足腰が冷える
・トイレの回数が多い or 少ない(排泄がうまくいかない)
黒豆、黒ごま、昆布、黒酢、牡蠣、やまいも、クコの実 など
肺虚
(はいきょ)
「肺(呼吸器系)」の働きが低下している・顔やまぶたがむくみやすい
・風邪をひきやすい
・アレルギー体質である
れんこん、大根、白きくらげ、白ごま、百合根、豚肉、梨 など

そこでこの記事では、むくみの原因と簡単な対処法について、タイプ別にわかりやすく説明します。

◎東洋医学における「むくみ」とは?
◎むくみの原因
◎むくみの3タイプ
◎むくみやすい人の特徴
◎【体質チェックつき】むくみやすい人の特徴
◎【体質別】むくみをやわらげるおすすめの薬膳食材
◎むくみを悪化させるNG習慣と食べもの
◎脚のむくみをやわらげるツボ4選
◎【動画あり】むくみをやわらげるエクササイズ

最後まで読めば、むくみについてよく理解できるでしょう。
この記事で、あなたのむくみをスッキリできるよう願っています!

【目次】

1.むくみとは?

「むくみやすくて……」と悩んでいる方は多いと思いますが、ではそもそも「むくみ」とは何でしょうか?
なぜ「むくむ」のでしょう?

まずはむくみの正体からときあかしていきましょう。

1-1.東洋医学における「むくみ」の考え方

東洋医学では、「むくみ」を「からだの中の水分のめぐりが悪く、滞っている状態」ととらえます。

水分の循環をになっているのは、五臓のなかでも「腎」「肺」「脾」とされていて、これらのうちのいずれかがうまくはたらかないことによって、水のめぐりが悪くなり、「むくみ」を生じるのです。

もう少しわかりやすく、言い換えてみましょう。

人の体は、代謝によってつねに新しく生まれ変わっています。
古くなった細胞や、不必要な栄養素(たとえば過剰に摂取されたビタミンなど)は、老廃物となって、「腎臓」を通って体の外へ排出されます。

このときに、老廃物を運ぶ役割をになうのが、体内の水分です。

体内の水分は、血管からしみ出て組織に届けられたあと、主に静脈とリンパによって回収されます。
とくにリンパは、血管では回収しきれなかった水分やたんぱく質などを回収する役割があります。

しかし、血流の低下や長時間同じ姿勢が続くことなどによって、これらの回収のバランスが崩れると、水分が組織にたまり「むくみ」が生じます。

よく、「水分をとりすぎたからむくむ」という方がいますが、摂取した水分がそのままむくみになるわけではありません。

体内の水分バランスが乱れることでむくむので、反対に「脱水気味になると、体が水を保持しようとして、むくみっぽくなる」ということもあります。

「むくみ ≠ 水分過多」
「むくみ = 水のめぐりの滞り」

これが東洋医学における「むくみ」の考え方です。

1-2.むくみの原因

では、むくみ=水の滞りはなぜ起こるのでしょうか?
その原因はさまざまです。

たとえば、

・長時間同じ姿勢
・水分のとりすぎ
・塩分のとりすぎ
・冷え
・筋力の低下
・ホルモンバランスの乱れ
・ストレス
・病気
・薬の副作用

などが考えられます。

中でも多くの人が悩まされている「脚(ひざから下)のむくみ」の場合、多くは「長時間同じ姿勢でいたため」と考えられます。

脚の血液とリンパは、筋肉がポンプ役になって押し上げられています。
それが、長時間同じ姿勢でじっとしていると、筋肉ポンプが十分に働きません。
そのため、からだの中の水分は、重力に負けて戻りが悪くなり、下肢にたまってむくんでしまうのです。

冷えるとさらに筋肉の働きが鈍るので、余計に戻りを悪くします。
ということは、筋肉を動かせば、むくみはやわらぐというわけです。

1)筋肉をしっかりと動かす
 ↓
2)静脈やリンパの動きがうながされる
 ↓
3)無駄な水分や老廃物が吸収される
 ↓
4)むくみがやわらぐ

この流れを実践することが、むくまないからだづくりにつながるでしょう。

1-3.むくみには3つのタイプがある

東洋医学では、むくみは「水分(湿)が体内に停滞すること(=水滞)」が基本にあり、その原因として「脾・腎・肺」の機能低下が関係すると考えます。

そのため、どこが悪いかによって、むくみも以下の3つのタイプに分類されます。

タイプ特徴
脾虚
(ひきょ)
「脾(胃腸)」の働きが低下している・手足がむくみやすい
・胃腸が弱い、おなかを下しやすい
・からだがだるい
腎虚
(じんきょ)
水分を代謝する「腎」の働きが低下している・下半身がむくみやすい
・足腰が冷える
・トイレの回数が多い or 少ない
 (排泄がうまくいかない)
肺虚
(はいきょ)
「肺(呼吸器系)」の働きが低下している・顔やまぶたがむくみやすい
・風邪をひきやすい
・アレルギー体質である

ひと口に「むくむ」といっても、タイプによって対処法は異なりますので、自分がどのタイプかを見極めることが大切です。

2.【体質チェックつき】むくみやすい人の特徴とは

では、3つのむくみタイプのうち、あなたがどれに該当するのかをチェックしていきましょう。
まず、以下の質問のうち、当てはまるものにチェックを入れてください。

NO.タイプ質問チェック
1脾虚ふだんから胃腸が弱い
2食べ過ぎたり飲みすぎたりすることがよくある
3逆に、食欲があまりわかない
4甘いものや冷たいものをよく食べる・飲む
5食後に眠くなりがち
6雨の日や湿気の多い日に体調が悪くなる
7腎虚夕方になると足がむくんで靴がきつくなる
8下半身が冷えやすい
9腰痛もちである
10トイレが近い or あまり尿が出ない
11体力がなく疲れやすい
12寝不足になりがちである
13肺虚朝、顔やまぶたがよくむくむ
14風邪をひきやすい
15のどが弱い、乾燥しやすい
16アレルギー体質である
17暑くてもあまり汗をかかない or 汗をかきすぎる
18デスクワークなど、長時間同じ姿勢でいることが多い

すべて回答したら、3つのむくみタイプそれぞれいくつの項目にチェックが入ったかを数えてみましょう。
もっとも多くチェックしたものが、あなたのタイプです。

タイプがわかったら、次章でそれぞれ対処法をご紹介します!

3.【体質別】むくみをやわらげるおすすめ薬膳食材

まずは、食事から改善していきましょう。
前章でわかった自分のむくみタイプによって、おすすめの薬膳食材は異なりますので、以下の表を見てください。

タイプ食事の注意点おすすめ薬膳食材
脾虚胃腸に負担のないもの、温かい食べもの、自然な甘みのあるものを食べる米、さつまいも、黒豆、鶏肉、キャベツ、きのこ、なつめ など
腎虚からだをあたためるもの、黒い食べもの、塩辛いもの(適量)を食べる黒豆、黒ごま、昆布、黒酢、牡蠣、やまいも、クコの実 など
肺虚呼吸器系を潤し免疫を高める食べもの、白いたべもの、辛いもの(適量)を食べるれんこん、大根、白きくらげ、白ごま、百合根、豚肉、梨 など

では、それぞれくわしく説明します。

3-1.脾虚タイプ

脾虚タイプは、胃腸が弱いため、消化・吸収がうまくはたらかず、水分の代謝が滞ってむくんでしまいます。
そのため、胃腸を労わる食事をすることが大切です。

冷たいものや脂っこいものは控えて、温かいものや、自然な甘みのあるものを食べましょう。
具体的には、以下の食材がおすすめです。

・穀類:白米、あわ、きび
・いも類:さつまいも、じゃがいも、やまいも、さといも
・豆類:大豆、大豆製品(豆腐、納豆など)、えんどう豆、レンズ豆
・野菜:キャベツ、かぼちゃ、人参、ほうれん草
・果物:りんご、なつめ
・その他:鶏肉、白身魚、たまご、ショウガ、しそ、陳皮(みかんの皮)

3-2.腎虚タイプ

腎虚タイプは、水分の代謝をになう「腎」のはたらきが、疲労や加齢などによって低下してしまい、むくみが生じます。
そのため食事では、疲れや老化を改善する食材を積極的にとりましょう。

具体的には、「黒い食材」「からだをあたためる食材」「腎を潤す食材」などがおすすめです。

・黒い食材:黒豆、黒ごま、昆布、わかめ、海苔、ひじき、黒きくらげ、黒糖
・あたためる食材:ショウガ、にんにく、にら、ラム肉、海老、クルミ
・腎を潤す食材:やまいも、なめこ、オクラ、牡蠣、ホタテ、ハスの実
・その他:うなぎ、イカ、豚肉、鶏肉、玄米、大豆、クコの実

3-3.肺虚タイプ

肺虚タイプは、呼吸器系のはたらきが低下しているため、水分をからだにいきわたらせることができずにむくんでしまっている状態です。

それを改善するには、白い食べものや消化器系を潤す食材、「気」を補う食材がおすすめです。
たとえば以下のようなものです。

・白い食材:れんこん、大根、白きくらげ、白ごま、梨、牛乳、豆乳、百合根
・肺を潤す食材:トマト、柿、ぶどう、いちじく、はちみつ
・気を補う食材:豚肉、鶏肉、米、大豆製品(豆腐、納豆など)、やまいも、じゃがいも

4.むくみを悪化させるNG習慣と食べもの

むくみにおすすめの食材を紹介しましたが、反対に食べないほうがいいものや、控えるべき生活習慣、行動もありますので、それもお知らせしておきましょう。

<むくみにNGな生活習慣・行動>

・運動不足
・同じ姿勢を続ける
・睡眠不足
・乾燥
・ストレスをためる
・足腰を冷やす

<むくみにNGな食べもの>

・冷たいもの
・甘いもののとりすぎ
・味の濃いもの、塩分が多いもの
・脂っこいもの
・辛いものの食べすぎ

これらを避けて、軽い運動と、あたたかいものを食べることを習慣づけましょう。

5.今日からできる簡単!むくみ対策

食生活以外にも、東洋医学的なアプローチでむくみをやわらげることも可能です。
たとえばツボを刺激する、軽いエクササイズをするなどです。

そこで、自宅で簡単にできるセルフケアをいくつか挙げておきましょう。

5-1.脚のむくみをやわらげるツボ4選

まず、脚のむくみをやわらげるツボを4つご紹介します。

・陰陵泉(いんりょうせん)
・太谿(たいけい)
・水泉(すいせん)
・復溜(ふくりゅう)

いずれも、息を吐きながら親指の腹で5秒ほど押すのを3~5回繰り返してください。

◎陰陵泉(いんりょうせん)

すねの内側を骨に沿って指で下からひざに向けてなぞっていくと、カーブになった骨に当たって指が止まるところがあります。
これが「陰陵泉(いんりょうせん)」です。

体内の水のめぐりをよくする作用があるツボなので、脚のむくみに効果的です。

◎太谿(たいけい)

「太谿(たいけい)」は、内くるぶしの頂点から、アキレス腱の方向へ指をなぞっていくと、くぼみで指が止まるところです。

ここは脚の冷えや、のどの痛みにもよいツボです。
東洋医学ではとてもよく使います。

◎水泉(すいせん)

内くるぶしの斜め後ろ下のくぼんだところにあるツボが、「水泉(すいせん)」です。

足のむくみに効果があるツボです。

◎復溜(ふくりゅう)

「復溜(ふくりゅう)」は、内くるぶしとアキレス腱の間から指3本くらい上にあります。

これもよく使われるツボで、水分代謝が上手です。
汗かきの人におすすめしたいツボでもあります。

5-2.【動画あり】むくみをやわらげるエクササイズ

前述したように、むくみの大きな原因のひとつが、長く同じ姿勢でいることです。
そのため、こまめにからだを動かすようにすれば、むくみをやわらげることができるでしょう。

特に、脚の筋肉を動かせば、水分や血流をうながすポンプの役割が活発になります。
今回は、簡単なエクササイズをいくつかお教えします!

◎むくみをやわらげるエクササイズ・1

脚をひねることで、肝経という経絡のストレッチをします。

1)仰向けに寝て、足の親指を床につけるイメージで足を下にむけます。

2)足首だけでなく、脚全体を内側にひねります。
   片足ずつではなく、左右同時にしてかまいません。

注意点は、足首だけ内側に向けるのではなく、足の親指を床につけるようにしつつ、腿の付け根から脚全体を内側にひねることです。 
脚の内側が伸びている感じを味わえればOK。
夜寝る前などにやってみてください。

◎むくみをやわらげるエクササイズ・2

脚をワイパーのように動かして、血管やリンパにはたらきかける運動です。

1)仰向けに寝て足首をそらせます。

2)脚全体をワイパーのように、右、左、右…と動かします。

回数に決まりはありません。
目安としては、最低でも5往復10回くらいは行いたいところです。

座りっぱなしの姿勢が多い人には、特におすすめしたいエクササイズです。

◎むくみをやわらげるエクササイズ・3

座ったままできるエクササイズもご紹介しておきましょう。

1)足首を上下にぱたぱたします。

2)親指を床につけます。

3)小指を床につけます。

4)足指をぐーっと握りこみます。

5)足指をぱーっと開きます。

6)かかとをとんとんします。

リモートワークが多い方などに、簡単にできておすすめのエクササイズといえるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
むくみについて、知りたかったことがわかったかと思います。

ではあらためて、記事の要点をまとめましょう。

◎東洋医学では「むくみ」を、「『腎』『肺』『脾』のいずれかがうまくはたらかないことで、からだの中の水分のめぐりが悪く、滞っている状態」ととらえる。

◎むくみには3つのタイプがあり、おすすめの薬膳食材も異なる。

タイプ特徴おすすめ食材
脾虚
(ひきょ)
「脾(胃腸)」の働きが低下している・手足がむくみやすい
・胃腸が弱い、おなかを下しやすい
・からだがだるい
米、さつまいも、黒豆、鶏肉、キャベツ、きのこ、なつめ など
腎虚
(じんきょ)
水分を代謝する「腎」の働きが低下している・下半身がむくみやすい
・足腰が冷える
・トイレの回数が多い or 少ない(排泄がうまくいかない)
黒豆、黒ごま、昆布、黒酢、牡蠣、やまいも、クコの実 など
肺虚
(はいきょ)
「肺(呼吸器系)」の働きが低下している・顔やまぶたがむくみやすい
・風邪をひきやすい
・アレルギー体質である
れんこん、大根、白きくらげ、白ごま、百合根、豚肉、梨 など

◎むくみを悪化させる原因は以下。

<むくみにNGな生活習慣・行動>
・運動不足
・同じ姿勢を続ける
・睡眠不足
・乾燥
・ストレスをためる
・足腰を冷やす

<むくみにNGな食べもの>
・冷たいもの
・甘いもののとりすぎ
・味の濃いもの、塩分が多いもの
・脂っこいもの
・辛いものの食べすぎ

これを踏まえて、あなたが生活習慣や食生活を改善して、むくみをスッキリできるよう願っています!