【更年期】ホルモン補充療法開始から終了までの道のり~わたしの場合

たびたび臨床で聞かれる質問があります。

「ホルモン補充療法を始めたんですが、体調がよくなったのはうれしいけどいつやめるとかスケジュールって何も知らされていなくて不安」
「治療始めるのはいいけど、いつ終わるんでしょう?」
「一回始めたらずっとつづけるんですか?」

などなど、更年期講座でもこの質問が出ました。

こちらの記事でもとりあげているホルモン補充療法の話。

『【更年期】よりよい治療を受けるために~婦人科選びのポイントをご紹介』 ご提供中の講座はじめましての薬膳セミナー募集中               ココロの困りごとに~フラワーエッセンスを使った個別セッションセラピストさんや鍼灸…

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今日は気になるホルモン補充療法の始まりから終わりについて、
わたしがたどった道をお話ししたいと思います。

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(わたしが実際につかっていたホルモン補充療法のパッチと錠剤)

ホルモン補充療法の始まり

わたしがホルモン補充療法を始めたのは、47歳の10月のことでした。

めまい指関節の痛み気力の低下イライラ
背骨の中を冷水と温水が上下するような感覚(わかります?)、
そして何より異常な倦怠感といった体調不良におそわれ、病院へ行って血液検査を受けました。

1件目の病院では錠剤を飲むという治療法でして、肝臓の数値に疑問が出たのでサクッと転院。

2件目の病院で、
はじめてエストラーナテープを貼った翌日のこと、
めちゃくちゃ覚えています。

ともかく身体が楽!

なんなのこれ?!

というくらい身体が軽くなったの。

あの説明できない倦怠感や疲労感が感じられなかったんですよ…
いやーー、ほんとホルモン怖い…というのが正直な感想でした。

それから約13年間、ホルモン治療とのお付き合いが始まったのです。

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エストラーナとメノエイドコンビパッチ

エストラーナテープ開始当初は週に2回パッチを貼り替えて、月の後半に10日間錠剤を飲む、というサイクルで過ごしていました。

当時はエストラーナの処方が1か月までだったので、毎月1回通院がマスト。
これ、ちょっと面倒でした。

とはいえ、

朝起きたとき、手指の関節が痛くて曲げられなかったのが楽になったり、めまいもあるけど頻度がとても減ったりと、よいことばかり。

ちゃんと継続して月イチの通院をこなしてたんです。

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更年期になるころって人生の中でもいちばん忙しい時期じゃない?

そんなときに体調不良って、ものすごいストレスでしたね。

治療開始から数年後、エストロゲンと黄体ホルモンどちらも含まれるパッチが登場。
それがメノエイドコンビパッチ。

ただ、わたしの場合、このパッチとの相性が悪くすぐに剥がれちゃって….

ふたたびエストラーナと錠剤のペアに。

3件目の病院にかかってしばらくすると、エストラーナの処方が3か月分もらえるようになり、かなり楽ちんになりました。

ちなみに…
エストロゲンと黄体ホルモンの2種類をとる理由は、エストロゲンだけ増えると乳がんの危険性が高まるといわれているためで、この処方が王道となっています。

※エストラーナテープとメノエイドコンビパッチについてくわしく知りたい方は、こちらを読んでください。

PMDA(医薬品医療機器総合機構) 患者向医薬品ガイド
エストラーナテープ
メノエイドコンビパッチ

具体的な身体の変化

具体的な身体の変化については、

倦怠感や疲労感、気力低下やイライラ、これが急激に変化しました。
無駄にイライラしないし疲れ方がぜんぜん違った…

あとは、めまいにはかなりよい変化があったかな。

関節や腱の症状もなくなったわけではないけれど、確実に楽にはなりました。

一方、あまり変らなかったのが不眠ですかね…
更年期をむかえてからともかく寝つきが悪くなって、それはホルモン補充療法でもほぼ変化が出ませんでした。

とはいえ、全体的に体調が良好になったのはほんとうれしかった!

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ホルモン補充の量を減らしていく

体調が安定してきて、しばらくするとだんだんと補充量を減らしていくのね。

更年期のつらい症状が起こる理由は、
急激なエストロゲンの低下。

ホルモン補充は、
着陸に向けてゆるゆると高度を下げていくイメージです。

このあたりは主治医の先生とのご相談で、時期を決めていくことになるかと思います。

わたしは結構長くホルモン補充をしていたので、
エストラーナ週2枚→週1枚→週半分
という経過を数年かけてたどりました。

補充量を減らしても、ちゃんと生理は来ていたのですが…

ある時期から、
極端に生理の量が減ってきました。

同じ量のホルモンを補充しても、生理が来なくなる….
やめどきのサインはそんなところにも出てきます。

ホルモン補充療法の終了と終了後

59歳になってすぐくらい、検診の際、
「生理の量が大分量が減ってきた」という話をすると。

「ここまでやってきたのでそろそろ終了ですね。60歳になっても生理があるのはちょっとどうかと思う。」

と、主治医が言いました。

そう、それまでは「骨粗鬆症にならないためにも、長めにホルモン治療してもいいかもね」と言ってくれていた先生だったので、素直にやめる決心がついたのです。

指関節の痛みについては、漢方で対応するということに。

少量とはいえ、それまで補充されていた女性ホルモンが入ってこなくなったので、プチ更年期症状が復活するというおまけがついてきた!

わけもなくイライラ
あちこちの腱の痛みが復活
体温調節がうまくいかず、背骨の中を冷水と温水が上下するような感覚

これはね、ホルモン補充療法をやめてから3年経つ今も続いています。

漢方の力を借りながらうまく付き合っています。

とはいえ、もはやホルモンのせいなのか年のせいなのかわからない笑い泣き

わたしのホルモン補充療法の歴史。

みなさんの参考になれば幸いです。