こんにちは、東京日本橋にある鍼灸治療室クリスタ 院長のかとうようこです。
「すっぴんでも自信が持てる肌になりたい」
「東洋医学ではどんなことが美肌にいいの?」
そう思ったことはありませんか?
美肌はスキンケアなど外側のお手入れも大切ですが、体の内側からのケアも欠かせません。
実際に、わたしが今までみてきた患者さんなど多くの方々の中で、美肌を保っている人たちには、肌を内側・外側両方からケアする共通した習慣がありました。
それは以下の7点です。
| 内側からケアする東洋医学的対策 | 野菜をたっぷりとる |
| 発酵食品を欠かさない | |
| 体を温める食材を取り入れる | |
| 温かい汁物を食卓に | |
| 外側からケアする西洋医学的対策 | 1年中紫外線対策 |
| とにかく保湿を徹底する | |
| 肌を意識して管理する |
東洋医学にとって、からだを内側から整えるのは得意分野です。
それに加えて、西洋医学的な外側からのケアをすれば、美肌づくり・美肌キープが目指せるというわけです。
そこでこの記事では、内側・外側両面からの肌ケアについてわかりやすく説明します。
◎東洋医学における「肌」の考え方とは
◎美肌づくり・習慣にしたい7つの対策法
◎美肌づくりのために注意したいNGなこと
◎外側からの肌ケアをさらに高めたい方へ
最後まで読んで、ぜひあなたも輝く美肌を手に入れてください!
【目次】
1.東洋医学における「肌」の考え方とは

そもそも東洋医学では、「肌」とはどういうものだと考えられているのでしょうか?
「美肌」になるには何が必要でしょうか?
まずはそこから説明していきましょう。
1-1.東洋医学では「肌は内臓の鏡」
肌ケアといえば、「どんな基礎化粧品を使うか」にばかり気を取られている人も多いのではないでしょうか。
東洋医学では、そのような外側からだけのアプローチには頼りません。
「肌は内臓の鏡」という考えが基本にあり、からだの内側から整えることで肌がキレイなる、ととらえるのです。
中でも、からだの「五臓=肝(かん)・心(しん)・脾(ひ)・肺(はい)・腎(じん)」のうち、皮膚とかかわりが深いのが「肺」です。

「肺」は、からだ中に「気=エネルギー」と「水=水分」をめぐらせるはたらきをもっています。
そのため「肺」のはたらきが悪くなると、皮膚にも気と水が足りなくなり、肌にダメージが出てしまうのです。
1-2.「肺」のはたらきを促すには腸内環境を整えることが大切
では、肌ダメージを受けないためには、どうすればいいのでしょうか?
重要なのは、「腸内環境を整えること」です。
前傾した図の「肺」のところを見ると、「皮=皮膚」だけでなく「大腸」とも深くかかわっていることがわかります。
つまり、大腸が整えば「肺」のはたらきもよくなり、肌に気と水分が十分行き届くようになる=美肌を保つことができるのです。
1-3.もちろん外からのケアも必要
このように、東洋医学的な肌ケアはからだの内側を整えることに重点がおかれています。
ただ、もちろんそれだけで美肌が完全に保てるわけではありません。
たとえば紫外線や摩擦、空気の乾燥などの外側からの刺激に対しては、また別にケアする必要があります。
つまり肌ケアは、
・東洋医学:腸内環境を整え、「肺」のはたらきで肌に「気」と「水」をもたらす
・西洋医学:基礎化粧品やお手入れで、紫外線・摩擦対策、保湿ケアをする
という内外両方からのアプローチが求められるのです。
2.美肌づくり・習慣にしたい7つの対策法

では、具体的には何をすればいいのでしょうか?
実際にわたしが、自分の鍼灸治療室の患者さんなどたくさんの方々をみてきた中で、美肌をキープしているみなさんには共通の生活習慣がありました。
それは以下の7つです。
| 内側からケアする東洋医学的対策 | 野菜をたっぷりとる |
| 発酵食品を欠かさない | |
| 体を温める食材を取り入れる | |
| 温かい汁物を食卓に | |
| 外側からケアする西洋医学的対策 | 1年中紫外線対策 |
| とにかく保湿を徹底する | |
| 肌を意識して管理する |
つまり、これを習慣化することで、美肌づくりの対策ができるというわけです。
さっそく、それぞれわかりやすく説明していきましょう!
2-1.野菜をたっぷりとる
腸内環境を整えるためには、日々の食事で野菜をたっぷりととることが第一です。
野菜に含まれる食物繊維が、腸内にいる善玉菌のエサになり、善玉菌を増やしてくれます。
特に食物繊維が多い野菜には、以下のようなものがあります。
・ごぼう
・にんじん
・じゃがいも
・セロリ
・大根
・らっきょう
・白きくらげ
・ほうれん草
・キャベツ
・大豆 など
また、西洋医学的(科学的)な観点からも、野菜は肌によいビタミンを補うものとして美肌づくりに不可欠です。
たとえば以下のような野菜は積極的にとるといいでしょう。
・ビタミンC:ブロッコリー、パプリカ、トマト、さつまいも、キャベツ など
・ビタミンE:かぼちゃ、ほうれん草、アボカド など
・β-カロテン:にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、パプリカ など
ただ、サラダではあまりたくさん食べられませんよね。
美肌のために十分な量をとるには、
・スープ
・蒸し野菜
などで嵩(かさ)を減らせば、無理なくたくさん食べられるでしょう。
2-2.発酵食品を欠かさない
腸内環境には、発酵食品もいいはたらきをしてくれます。
そもそも発酵食品には、乳酸菌やビフィズス菌などさまざまな善玉菌が豊富に存在しているうえに、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維なども含まれています。
そのため、腸内に足りない善玉菌を補い、さらに増やすことができるのです。
たとえば以下のような発酵食品が、腸を整えて肌トラブルの予防につながるでしょう。
・ヨーグルト
・味噌
・納豆
・漬け物
・チーズ など
できれば毎食、難しければ1日1食はこれらの食品を取り入れて、腸を整えてください。
ただし、発酵食品がからだに合わない場合もありますので、自分で「調子がよくないな」と感じたら、無理せずやめましょう。
そのぶんほかの対策で、腸内環境を整えれば大丈夫です!
2-3.体を温める食材を取り入れる
「肺」のはたらきをうながすには、からだを中から温めることも重要です。
からだが冷えていると、「水」や「血=血液や体液」のめぐりが悪くなり、肌のターンオーバー(=細胞の新陳代謝)も滞ってしまいます。
そうなると、肌が乾燥したり、くすみやシミ、吹き出ものの原因になったりする恐れがあるのです。
東洋医学では、以下のような食材がからだを温めるとされています。
・とうがらし
・しょうが
・にんにく
・ねぎ
・根菜類:ごぼう、大根、にんじん など
・発酵食品:味噌、納豆 など
ポイントは、これらを「あたたかい状態で食べる」ことです。
からだがより内側からあたたまりやすくなるので、代謝が上がって内臓のはたらきがよくなり、肌の調子も整いやすいでしょう。
2-4.温かい汁物を食卓に
前項ともかかわりますが、毎日の食事には温かいスープやお味噌汁などの汁物をかならず取り入れましょう。
冷たい飲み物や食事ばかりとっていると、からだが内側から冷えてしまい、「肺」のはたらきも滞ります。
汁物を飲めば、内臓があたたまり血流がアップ、代謝もよくなるでしょう。
具材をたっぷり入れたお味噌汁やポトフなどにすれば、「2-1.野菜をたっぷりとる」「2-2.発酵食品を欠かさない」も一度に満たすことができておすすめです。
2-5.1年中紫外線対策
外側からの肌ケアでもっとも重要なもののひとつが、紫外線対策です。
紫外線は、シミやシワ、たるみの大きな原因になります。
もちろん、夏場はUVクリームを塗るなどさまざまな対策を講じている人は多いでしょう。
ただ、紫外線は夏だけでなく、冬やくもりの日でも降り注いでいます。
以下のグラフを見てください。
気象庁が発表した「日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ」です。

これを見ると、冬場も弱いとはいえ、夏の3分の1程度の紫外線量はあることがわかります。
一説には、晴れた冬の日の紫外線量は夏場の4割程度に達するとも言われているそうです。
つまり、秋冬だからといって紫外線対策を何もせずにいると、じわじわと肌がダメージを受けていくのです。
そうならないために、日焼け止めクリームは1年を通して塗ってください。
わたし自身も、これは数十年間ずっと継続しています。
2-6.とにかく保湿を徹底する
紫外線とならんで、外側からの肌の大敵といえるのが乾燥です。
冬場に空気が乾燥するのはもちろん、夏場もエアコンの風によって肌の水分は奪われていきます。
肌が乾燥すると、本来備わっているバリア機能が弱まり、内側の水分も蒸発してしまいます。
そうなると、肌の弾力が失われ、小ジワやくすみの原因にもなるのです。

これを防ぐには、
・化粧水などの保湿剤をたっぷり肌にあたえる
・水分が蒸発しないよう、乳液などの油分でふたをする
というケアを、季節を問わずに毎日続けることが大切です。
また、ずっと同じお手入れで安心せずに、自分の肌の変化を見ながら、そのときどきの状態に適した保湿を行いましょう。
2-7.肌を意識して管理する
前項でも触れましたが、肌の状態は一定ではありません。
季節や体調、年齢、ストレスなどさまざまな要因で変化します。
そこで大切になるのは、「自分の肌をつねに意識する」ことです。
毎日のスキンケアを、「なんとなく」のルーティーンで行うのをやめましょう。
いま自分の肌がどんな状態なのか、よく見て触れて、変化を感じてください。
そうすれば、「昨日よりハリがない……冬の風にさらされすぎたかも」「目元に小ジワが増えた⁉︎ もっと保湿しなきゃ」など、必要に応じて早めにケアできるようになります。
肌ケアは、「自分の肌を守るための管理」です。
からだの内側、外側両方から整えるよう心がけましょう。
3.美肌づくりのために注意したいNGなこと

反対に、美肌づくりでやってはいけない、肌に悪いNGなことというのももちろんあります。
以下のような習慣・行動は、絶対に避けてください。
・からだを冷やすものの食べ過ぎ、飲み過ぎ
・からだをあたためるものの食べ過ぎ、飲み過ぎ
・刺激をあたえること
・不規則な生活
・ストレス
3-1.からだを冷やすものの食べ過ぎ、飲み過ぎ
「2-3.体を温める食材を取り入れる」で触れたように、美肌のためにはからだを内側から温めることが重要です。
そのため、からだを冷やすような食べもの、飲みものはとりすぎないよう注意してください。
たとえば以下のようなものです。
・冷たいコーヒーやお茶
・サラダなどの生野菜
・白砂糖 など
夏場は暑いので冷たいものをからだが求めますが、あまりとりすぎないようにセーブして、飲みものは2回に1回は常温のお水にする、野菜はスープでとるなどを心がけてみてください。
3-2.からだをあたためるものの食べ過ぎ、飲み過ぎ
一方で、からだをあたためるものをとりすぎるのも要注意です。
「2-3.体を温める食材を取り入れる」とは矛盾するようですが、過剰にとるとからだの中に熱がこもり、肌の乾燥、赤み、炎症といったトラブルにつながる恐れがあります。
特に注意してほしいのは、
・からい食べもの
・脂っこいもの
・アルコールやカフェイン
などです。
「とうがらしはからだを温めて代謝をあげるからたくさん食べたい」という人もいるでしょうが、何ごとも「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。
適量を心がけましょう。
3-3.刺激をあたえること
紫外線や乾燥はもちろんですが、それ以外にも肌にはなるべく刺激をあたえないようにしてください。
特に、以下のようなことはNGです。
・肌を洗うときにゴシゴシこする
→摩擦で皮膚にダメージをあたえる
・肌に化粧水などをつけてパシパシ叩く
→皮膚に水分が浸透するよりダメージのほうが大きい
・シェービングクリームなしで直接シェーバーやカミソリで体毛を剃る
→皮膚が傷つき乾燥や老化につながる恐れあり
・急激に室温を変化させる
→血管が急に収縮して血流が滞る
スキンケアは、やさしくデリケートに行いましょう。
3-4.不規則な生活
生活リズムが不規則になると、からだの「気」「血」「水」のめぐりも乱れます。
それにより内臓のはたらきが悪くなり、肌も乾燥したりダメージを受けたりするでしょう。
規則正しく肌にいい生活として、
・十分な睡眠をとる
・食事は3食きちんと食べる
・適度な運動をする
・入浴などリラックスできる時間をもつ
といったことを心がけてください。
3-5.ストレス
ストレスや感情の乱れも、五臓のはたらきに影響します。
特に肌の健康にかかわる「肺」は、悲しみや憂鬱な気持ち、涙を流すことと深く関係していて、そのような状態になるとはたらきが悪くなるとされています。
悲しいことやつらいことがあったときには、気持ちを切り替えられる自分なりの方法を見つけておくといいでしょう。
たとえば、
・親しい人に話を聞いてもらう
・旅行に行くなどして違う環境に身をおく
・趣味や好きなものに没頭する
など、なんでもかまいません。
ストレスをためないことが、美肌づくりのひとつのポイントなのです。
4.外側からの肌ケアをさらに高めたい方へ
もしあなたが、「いろいろ試してみてはいるけれど、もっと美肌を目指したい」と願っているなら、プロの手を借りるのもひとつの方法です。
たとえば、
・美容皮膚科に通う
・エステに行く
・美顔器を使う
などは、実際に経験した人も多いでしょう。
わたしが院長を務める鍼灸治療室クリスタでも、肌の再生力を引き出す「ヒト幹細胞導入美容鍼」やラジオ波の施術をご用意しています。
毎日の習慣に加えて、プロの手を借りることで、肌の変化を実感しやすくなるはずです。
体の内側から整えながら、外側からもしっかりアプローチすることで、より透明感のあるすっぴん美肌へ。
「自分の肌を変えてみたい」と思った方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、美肌についてお話ししました。
では、ポイントをまとめておきましょう。
◎美肌づくり・習慣にしたい7つの対策法は、
| 東洋医学的対策 | 野菜をたっぷりとる |
| 発酵食品を欠かさない | |
| 体を温める食材を取り入れる | |
| 温かい汁物を食卓に | |
| 西洋医学的対策 | 1年中紫外線対策 |
| とにかく保湿を徹底する | |
| 肌を意識して管理する |
◎美肌づくりのために注意したいNGなことは、
・からだを冷やすものの食べ過ぎ、飲み過ぎ
・からだをあたためるものの食べ過ぎ、飲み過ぎ
・刺激をあたえること
・不規則な生活
・ストレス
以上を踏まえて、あなたがいつまでも美肌をキープできますよう願っています!
