加齢性黄斑変性症とは?簡単チェック法や東洋医学的な予防法を紹介

こんにちは、東京日本橋にある鍼灸治療室クリスタ 院長のかとうようこです。

「最近、ものがゆがんで見えることがある」
「視界の真ん中がまわりより暗く見える」

そんな症状に悩んでいる方はいませんか?
これは、「加齢性黄斑変性症」のせいかもしれません。

最近、テレビなどでも取り上げられることが増えている「加齢性黄斑変性症」。
この病気は、網膜の中心にある「黄斑」に、加齢によって老廃物がたまってしまい、ものが見えにくくなるものです。
特に中高年に急増しており、放置すると失明の危険性があるとされています。

また、加齢性黄斑変性症には以下の2タイプがあります。

・萎縮型:細胞が徐々に萎縮していく
・滲出型:網膜の中に異常な血管ができ、そこから血液やその成分が漏れ出てくる

萎縮型は、残念ながら現在のところ有効な治療法はないとされています。
一方、滲出型の場合は、薬を注射したりレーザー照射したりする西洋医学的な治療が行われます。

東洋医学では、鍼灸治療や漢方薬の処方をする治療院もありますが、基本的には予防を心がけるようおすすめしています。
もし発症したら、西洋医学の治療と並行して、生活習慣の改善をするといいでしょう。

実はわたしも、右目にこの症状が出ていて、ずっと検査を継続しています。
もとは「緑内障の疑い」といわれて定期的に検査を受け始めたのが50歳頃のことで、そのうち緑内障ではなく黄斑変性の疑いに病名が変わったという流れです。

そこでこの記事では、加齢性黄斑変性症について、予防法や対処法を中心にお伝えします。

◎加齢性黄斑変性症とは
◎加齢性黄斑変性症の予防と対策

最後まで読んで、ぜひ今からわたしと一緒に予防や改善に取り組んでください!

1.加齢性黄斑変性症とは

まず、加齢性黄斑変性症がどんな病気なのか、わかりやすく説明しましょう。

1-1.「加齢性黄斑変性症」とは?

「加齢性黄斑変性症」とは、加齢によって目の網膜の中心にある「黄斑」に不具合が生じ、ものがゆがんで見えたり、視界の真ん中が暗く見えにくくなったりする病気です。

発症する原因によって、以下の2つのタイプにわけられます。

タイプ発症の原因治療法
萎縮型細胞が徐々に萎縮して、視力が低下する現在有効な治療法はない
滲出型網膜の中に異常な血管(新生血管)ができ、
そこから血液やその成分が漏れ出ることで、
網膜が正しく働かなくなる
・薬を目に注射する
・レーザーを照射するなど

【滲出型の加齢性黄斑変性症のしくみ】

萎縮型は、日本人の発症は少ないものの、現在のところ有効な治療法はないとされています。
一方、滲出型にはいくつかの治療法がありますので、次項で説明しましょう。

1-2.加齢性黄斑変性症の治療法

滲出型の加齢性黄斑変性症には、一般的に以下のような治療が行われます。

・抗新生血管療法
 →原因となる異常な血管=新生血管の成長を抑え、血液の漏れを防ぐ薬を目に注射する

・光線力学的療法
 →病変部に弱いレーザーを照射して、新生血管の働きを抑える

・レーザー光凝固術
 →新生血管にレーザーを照射して凝固させ、破壊する

ただ、いずれの治療も視力の低下を防ぐ、または改善することが目的で、完全にもとの視力にまで回復することは期待できないとされています。
発症したら、これ以上悪化させないよう、長期的に治療を続ける必要があるでしょう。

 1-3.加齢性黄斑変性症には失明のリスクがある

加齢性黄斑変性症が進行すると、視力が低下するのはもちろん、失明してしまうリスクもあるので要注意です。
欧米では失明原因の1位をこの病気が占めていますし、日本でも4位で、患者は増加しつつあるとも言われています。

ただ、加齢性黄斑変性症になったからといって、即失明につながるわけではありません。
早期発見して適切な対策をとれば、進行を遅らせたり症状を改善させたりできる可能性が高まります。

遺伝的要因や生活習慣(喫煙、ストレス、食事など)も影響するため、

・親族に加齢性黄斑変性症の人がいる
・タバコを吸う
・食生活が乱れている

といった人は、特に日頃から目の見え方に注意してください。

ちなみにわたしの場合も、父がこの病気だったので「遺伝の影響かも?」と思っています。
もしくは、コロナ禍以降マスクをするようになったことで、サングラスが息でくもるのがイヤであまり使わなくなり、目を守らなくなったのが影響しているのかもしれません。

2.加齢性黄斑変性症の予防と対策

では、加齢性黄斑変性症にならないためにはどんな予防策をすればいいのでしょうか?
あるいは発症してしまったら、少しでも進行を遅らせるためには、治療以外にどんな対策が必要でしょうか。

東洋医学的な視点も含めて、以下のことをおすすめします。

・「アムスラー検査」でまめにチェックする
・生活習慣を見直す
・疲れ目のケアをする

ひとつずつ説明しましょう。

2-1.「アムスラー検査」でまめにチェックする

まず、早期発見と進行度のチェックのために、「アムスラー検査」をしてください。

「アムスラー検査」とは、以下のような格子状のマス目の中心に点が描かれた「アムスラーチャート」を片目ずつで見て、見え方をチェックする簡単な検査です。

※実際のアムスラーチャートはもっとマス目の細かいものです。

検査方法は、

1)顔をアムスラーチャートから30cmくらいまで近づける
2)片目を隠してもう片方の目で真ん中の点を見つめる
3)しばらく目を休ませ、もう片方の目も同じようにする

という手順で行います。

もし線がゆがんで見えたり、真ん中だけ暗く見えたり、一部見えない部分があったりすると、加齢黄斑変性症の可能性ありです。
できるだけ早く、眼科を受診してください。

わたしもこのアムスラーチャートを冷蔵庫に貼って、ほぼ毎日チェックしています。

以下のサイトなどさまざまなWebページにアムスラーチャートが公開されていますので、ぜひプリントアウトして活用しましょう。

アムスラーチャート
 出典:アイフレイル啓発公式サイト

2-2.生活習慣を見直す

加齢性黄斑変性症には、生活習慣も大きく影響することがわかっています。
具体的には、以下のようなことです。

悪影響があることいい影響が期待できること
・タバコを吸う
・欧米型の高脂肪の食生活
・肥満
・高血圧
・紫外線を目に浴びる
・抗酸化物質を含む食品をとる
・ルテインを含む食品をとる
・オメガ3脂肪酸を含む食品をとる

そこで、以下のように生活習慣を見直しましょう。

・禁煙する:タバコを吸っている人は、禁煙外来に通ってでも禁煙してください。
・紫外線対策:外出時は、サングラスや日傘を使いましょう。
・バランスのとれた食事にする:特に以下のものを積極的にとってください。

【加齢性黄斑変性症の予防・対策におすすめの食品】

食品の種類おすすめの理由具体的な食品
抗酸化物質を含む食品網膜の細胞にダメージを与える活性酸素の働きを抑えることができるため・ビタミンC:柑橘類、パプリカ、ブロッコリーなど
・ビタミンE:大豆、玄米、ほうれん草など
・βカロテン:にんじん、かぼちゃ、春菊など
・ミネラル(亜鉛など):海藻、牡蠣など
ルテインを含む食品ルテインは黄斑部に多く存在する色素で、黄斑を保護する役割があるため・ほうれん草、ケール、小松菜、ブロッコリー、かぼちゃなど
・卵黄
オメガ3脂肪酸を含む食品最近の研究で、血液中のオメガ3脂肪酸の濃度が高い人は、加齢性黄斑変性症の発症リスクが低いことがわかったため・青魚(アジ、サバ、イワシ、サーモンなど)
・アマニ油、えごま油など
・くるみ、チアシードなど

2-3.疲れ目のケアをする

また、目の疲れを放置することも、発症リスクを高める原因になります。
以下の方法で、定期的に疲れ目をケアしましょう

外眼筋ストレッチ:目を大きく動かす。
・目のツボ押し:目の周りのツボを軽く押す。疲れ目のツボにお灸するのもよい
・温冷タオル湿布:目を温めたり冷やしたりする。
・ホットアイマスク:リラックス効果あり、市販のものでOK。

東洋医学的なケアとしては、「クコの実」を食べるのもおすすめです。

クコの実は、目を光刺激から守り粘膜の潤いにもよい働きをする「ゼアキサンチン」という成分を多く含んでて、「飲む目薬」とも呼ばれています。
そのまま食べることもできますし、お料理にとりれるのもいいでしょう。

簡単なレシピを以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

【薬膳レシピ】「老眼」を改善しよう!原因と8つの改善・予防法を紹介

まとめ

今回は、わたしもかかっている加齢性黄斑変性症について、わかりやすく説明しました。

最後にもう一度、ポイントをまとめておきましょう。

◎「加齢性黄斑変性症」とは、加齢によって目の網膜の中心にある「黄斑」に不具合が生じ、ものがゆがんで見えたり、視界の真ん中が暗く見えにくくなったりする病気

◎「萎縮型」と「滲出型」との2タイプがあり、治療法は、
・萎縮型:現在のところ有効な治療法はなし
・滲出型:薬を目に注射する、レーザー照射するなど
     いずれも長期間の継続的な治療が必要

◎予防法・対策法は、
・「アムスラー検査」でまめにチェックする
・生活習慣を見直す
・疲れ目のケアをする

これらを実践して、ぜひあなたも健康な目を保ってください!